2007年に閉業した、大阪・新今宮駅前の複合型娯楽施設「フェスティバルゲート」。大阪の多様な“つくる”文化における「フェスティバルゲート」のありようをつかむべく、まずは「Bridge」に出入りしていた音楽家やアーティスト、エンジニア、観客、写真家などの言葉や資料から当時を振り返るシリーズ企画。第1回は、Bridgeのライブやパフォーマンスをひたすら撮影していた写真家の井上嘉和さん。

2023年1月27日、大阪のエム・レコードより発売された『逆襲のサイケアウツ：ベスト・カッツ 1995-2000』。サイケアウツは、1994年に大阪で結成された、大橋アキラを中心とした音楽ユニット。目の前が霞むような激しいビートとMC、そして雑食型のサンプリングによる奇想天外なアートフォームで、フロアをいわば無我にさせてきたミュータントなリビング・レジェンドだ。サイケアウツはいったいどこから...

大阪における創造的な取り組みや、その現場、そこで活動する"文化の担い手たち"を取材・発信していきます。アートに関わるイベントなどの最新情報はもちろん、いま考えがいのあるテーマや言葉を起点とした特集記事ほか、寄稿文、作品紹介などを掲載。

批評家・福尾匠が「ミーム」と「スパム」という新たな切り口で現代言語論を展開する。現代美術家ヒト・シュタイエルの論文を援用しながら、言語の境界とその突破口を探っていく。ドゥルーズ『シネマ』の超読解『眼がスクリーンになるとき』で鮮烈なデビューを飾った福尾匠の最新論考。

paperCで取り上げられる展覧会やイベントには周知のための広報物があり、その背後にはグラフィックデザイナーの存在がある。芝野健太はそのなかでも関西のアートシーンで大きな支持を得ているデザイナーだ。その最大の特徴は「印刷設計」をも自身で手がけること。グラフィックデザインの実践とリサーチを行う後藤哲也が、芝野のデザイナーとしての背景と制作物について話を聞いた

大阪・肥後橋のThe Third Gallery Ayaにて、川田喜久治の写真展「地図」が開催される。川田は1933年生まれ。1956年の『週刊新潮』創刊よりグラビア等の撮影を担当した後フリーランスに転じ、敗戦の記憶を作品化した写真集『地図』（1965年）によりデビュー。今回は1970年代のゼラチンシルバープリントから近年のデジタルプリントまでを展示。

デジタルアーティスト・watabokuの5年ぶりとなる大阪個展「SHAPE MEMORY」が、京町堀のchignitta spaceにて開催。watabokuは、架空のオリジナルキャラクター「SAI」を使った作品をソーシャルメディアで展開し、国内外で人気を集めている。本展では新作「形状記憶」シリーズに加え、最新個展で披露された印刷とダイレクトドローイングを組み合わせた作品も展示予定。

1993年大阪生まれのイラストレーター・谷小夏の作品展が、梅田蔦屋書店にて連続開催される。 1つ目の個展「parko」では、遊びをテーマに描いた7枚の原画と12種類のポスターを展示。続いて開催される個展「sezono」では、植物と共に色々な季節を旅する2人を描いた12枚の連作を発表する。

1968年に寺山修司らに見出され、2010年に急逝するまで、アンダーグラウンドシーンで異彩を放った歌手・浅川マキの貴重なライブ映像を鑑賞できる『浅川マキを観る～in大阪』が、1月13日（土）に梅田ムジカジャポニカにて開催。今年の上映会では1993年の「浅川マキ年末公演」を、映画監督・山崎幹夫が撮影した記録映像を上映。

関西に拠点を置くアートメディエーターのはがみちこ、キュレーターの堤拓也、檜山真有が大阪のアートを取り巻く状況を語る。3人の他愛無い放談から垣間見えるのは、各々と大阪の領域横断的でオルタナティブな実践ーー。今、大阪の芸術の土壌に足りないもの、そして“別の選択肢”のために必要なこととは。

1995年生まれの絵描き・イラストレーター、みなはむの個展「白いシャツ」が、大阪・北浜のFOLK old book storeにて開催される。

大阪を拠点に国内外で活動する音楽家・作曲家の日野浩志郎を中心に活動を行うバンド「goat」が、枚方にて約5年ぶりとなる国内公演を行うことが決定した。出演は、オリジナルメンバーの日野、田上敦巳、安藤暁彦に加え、MANISDRON、The Noupのドラマー・岡田高史と、元鼓童の篠笛・パーカッション奏者である立石雷。

近況気になるあの人に声をかけていく本企画。第8回は、大阪・阿倍野にある日本キリスト教団阿倍野教会で牧師をされている山下壮起（やました・そうき）さん。2019年7月、『ヒップホップ・レザレクション』を新教出版社より発刊。本のなかで語られていたことを、現在の大阪、現在の生活に寄せて語っていただきました。

豊中市立文化芸術センターは、2021年より現代アート事業「とよなかアーツプロジェクト」をスタートした。そのシアター企画として、振付家・ダンサーでもある映画作家・吉開菜央の監督作品特集「Dancing Films」を開催、中編・短編計9作品を上映する。

一筋縄ではいかない。とはまさにこのことで、大阪のエム・レコードは古今東西の知られざる名盤から特殊盤の検証復刻、だけでなく現在進行形の作品まで、縦横無尽にこれまで200タイトル以上をリリースしてきたレコードレーベル。その唯一無二っぷりからか、一部のリスナーには“レコードレーベルの最高裁”と呼ばれたりも。大阪が誇る、誇らなくてどうする？ そんなエム・レコードの止まらない熱量のワケを知るべく、主宰...

デジタルアーティスト・watabokuの5年ぶりとなる大阪個展「SHAPE MEMORY」が、京町堀のchignitta spaceにて開催。watabokuは、架空のオリジナルキャラクター「SAI」を使った作品をソーシャルメディアで展開し、国内外で人気を集めている。本展では新作「形状記憶」シリーズに加え、最新個展で披露された印刷とダイレクトドローイングを組み合わせた作品も展示予定。

DJユニット・Soi48のパーティーが2021年12月12日（日）に大阪で急遽開催されるとアナウンスされたのが開催の9日前。会場は大阪某所としか明かされず、東京を拠点に活動するSoi48のイベントに泉州音頭の宝龍会が参加することに驚いた。Soi48は「旅行先で出会ったレコード、カセット、CD、VCD、USBなどフォーマットを問わないスタイルで音楽発掘し、再発する」DJユニット。

大阪・北浜のNEW PURE +にて、イラストレーターの玉川桜と玉川ノンちゃんによる展示「おまもりTATOO」が開催される。2人は姉妹で、北海道出身。今回展示する作品のテーマはタトゥー。2人ともタトゥーに憧れや興味があり、「おまもりTATOO」というタイトルには、自分たちの絵柄がタトゥーとしておまもりのような存在になったら嬉しいなという気持ちが込められているという。

大阪・肥後橋のThe Third Gallery Ayaにて、川田喜久治の写真展「地図」が開催される。川田は1933年生まれ。1956年の『週刊新潮』創刊よりグラビア等の撮影を担当した後フリーランスに転じ、敗戦の記憶を作品化した写真集『地図』（1965年）によりデビュー。今回は1970年代のゼラチンシルバープリントから近年のデジタルプリントまでを展示。

関西に拠点を置くアートメディエーターのはがみちこ、キュレーターの堤拓也、檜山真有が大阪のアートを取り巻く状況を語る。3人の他愛無い放談から垣間見えるのは、各々と大阪の領域横断的でオルタナティブな実践ーー。今、大阪の芸術の土壌に足りないもの、そして“別の選択肢”のために必要なこととは。

大阪・心斎橋の写真専門ギャラリー「ソラリス」にて、マキエマキ写真展「マキエマキの空想ピンク映画ポスター展 5」が開催される。マキエマキは1966年大阪生まれ。フリーランスの商業写真家として雑誌、広告などの撮影を手掛けてきたが、50歳での閉経をきっかけにセルフポートレートの魅力に目覚め、「昭和のエロ」をテーマにしたセルフポートレートの撮影を始めた。

paperCでは、これまで展示やイベントのレビューを発信してきた。今後、アートブックやフライヤー、ポスターなどの「デザイン」に関しても、さまざまな視点で言語化していきたい。初回となる本レビューでは、関西で活動するデザイナー・仲村健太郎が、同じく関西で活動するデザイナーの制作物、特に「アートブック」へと目を向け、デザインやデザイナーが担う役割、その面白みをテキストにした。

劇団維新派（2017年に解散）の役者として1993年より活動を続けてきた平野舞が2019年に立ち上げた芸術活動体「孤独の練習」の初公演が、北加賀屋の音ビルにて行われる。

政府による2020年2月末の大規模文化イベント等の自粛要請から2ヶ月半、大阪で緊急事態措置が発せられてから1ヶ月あまりが経った。大阪のアート／カルチャーシーンはどのようにコロナ禍に向き合っているのか。これまでに得られた情報を記録しておきたい。

年に2回、春と秋に行われる「北浜蚤の市」。その第13回目が、2024年4月20日（土）、21日（日）の2日間、中之島公園（中央公会堂前）で開催される。今回は、陶器や真鍮のアクセサリー、グリーンにドライフラワー、また、ビンテージ雑貨や古着、北欧ファブリック、食器、体に優しいお菓子やパンなど、個性豊かな約70店舗が出店する。

天王寺駅前、てんしばを抜けた天王寺公園内にある大阪市立美術館・美術研究所。2022年度、当館の大規模改修が予定されている。本レポートでは、建築写真家・大竹央祐の視点で、戦後から現在に至るまで素描・絵画・彫塑の実技研究を行ってきた研究所の空間や、今この場所で活動する人たちに目を向け、記録していく。

小田香（フィルムメーカー）と磯野真穂（独立人類学者）による対談。ドキュメンタリーとフィクション、映画監督と学者、撮ることと見られること......構造を分解し確かめ合いながら、互いの視座を通じ合わせていく異色の対談。

世界的なダンサーとして活躍する田中泯の踊りと生き様を追った映画『名付けようのない踊 り』 監督:犬童一心,アニメーション:山村浩二

淡路島と大阪を拠点とする写真家・佐伯慎亮は、被写体を限定せず、日常のあらゆる場面で生と死と笑いを収集する。2009年に『挨拶』、2017年に『リバーサイド』（ともに赤々舎）を刊行。2013年には、風営法問題を題材にしたドキュメンタリー映画「SAVE THE CLUB NOON」を制作。大阪での待望の個展開催となる。

大阪・此花区にあるインディーズ出版物とおもしろ本のセレクトショップ・シカクにて、はらわたちゅん子の個展「好吃夜市」が開催。はらわたちゅん子は、アジアの喧騒や日本の路地にインスピレーションを得たネオン画を描くイラストレーター。今回は、台湾の夜市や食をモチーフに、 豊かで個性あふれる台湾の食文化を想起させるようなネオンサイン調のイラスト作品を展示する。

大阪・本町のカフェ、LE PRIEURÉ（ル・プリュ―）にて、写真家・川島小鳥とアーティスト・小橋陽介の作品展が開催される。川島小鳥が2021年に立ち上げたブックレーベル、piyo piyo pressから刊行された、川島の作品集『（世界）²』と、小橋の作品集『花とイルカとユニコーン』に関連した作品を展示。

歴史ある大阪の地下鉄を未来に残してください！

大阪を拠点に国内外で活動する音楽家・作曲家の日野浩志郎を中心に活動を行うバンド「goat」が、枚方にて約5年ぶりとなる国内公演を行うことが決定した。出演は、オリジナルメンバーの日野、田上敦巳、安藤暁彦に加え、MANISDRON、The Noupのドラマー・岡田高史と、元鼓童の篠笛・パーカッション奏者である立石雷。

大阪・心斎橋の写真専門ギャラリー「ソラリス」にて、マキエマキ写真展「マキエマキの空想ピンク映画ポスター展 5」が開催される。マキエマキは1966年大阪生まれ。フリーランスの商業写真家として雑誌、広告などの撮影を手掛けてきたが、50歳での閉経をきっかけにセルフポートレートの魅力に目覚め、「昭和のエロ」をテーマにしたセルフポートレートの撮影を始めた。

ヒトとコトバの関係を紹介する特別展「Homō loquēns 『しゃべるヒト』 ―ことばの不思議を科学する」 が、大阪・吹田の国立民族学博物館にて開催される。「手話言語」と「音声言語」を取り上げ、多様な分野の研究成果を紹介。映像作家・山城大督による、ことばをイメージした作品展示、芸術ユニット・明和電機ほかさまざまなゲストが登場する講座やワークショップ、映画会なども開催。

淡路で自転車屋・タラウマラを営む土井政司さん、鳥取でセルフビルドの本屋・汽水空港とターミナル2（食える公園）を営むモリテツヤさん。「経済をまわせ」という掛け声の大きいこの時代に、人間らしい暮らしのあり方を模索し、自分の信じたものを商い、生活の活計を得るふたりの、「信じるに値する価値観を地べたからつくるには？」という問いからはじまった往復書簡。

もっちりした鳥のキャラクター「とりもち」でおなじみの、関西出身イラストレーター・mugnyの個展「とりもち記念館」が、大阪・此花のインディーズ出版物セレクトショップ・シカクにて開催。mugnyがこれまでに制作したイラストやグッズ、ラフ案などを詰め込んだ記念館のような展示となる。

台湾、韓国、香港、日本の旬のカルチャーを紹介するイベント「OUR EAST ASIA MARKET」が、大阪・梅田の阪急うめだ本店9階 阪急うめだギャラリーにて開催される。今注目したいイラストレーター、画家、音楽家や作家などの作品、書籍、 レコードやCDなどが集まる。

「最近どう？」と切り出すことが、ここまでしっくりくる状況があったでしょうか。オンラインツールの恩恵を受けながらも、「話を聞く」行為を複雑に体験したいと願うのは、編集者やライターだけではないはずです。さて、「このタイミングでどうしてるかな～」という軽い気持ちとソーシャルディスタンスを持って、近況が気になるあの人に声をかけていく本企画。第6回は、大阪・東横堀川に面した本屋「FOLK old book...

印刷物の制作プロセスやそれを取り巻く環境は、時代や社会状況に合わせて大きく変化してきた。こと昨今のコロナ渦は、紙メディアのあり方を考え直す契機となったが、かねてより新聞や雑誌などの発行部数は減少傾向にあったように、もう少しゆっくりと進むかもしれなかった変化のスピードが速くなったととらえることもできる。

カイ・T・エリクソン『そこにすべてがあった バッファロー・クリーク洪水と集合的トラウマの社会学』が夕書房より8月に刊行された。訳者は宮前良平、大門大朗、高原耕平の3人で、大阪大学大学院で災害学をともに学んだ研究者。