俺には、１４歳年上の兄がいました。 はい。１４年も人生の距離が、離れていた。 でも、いつも俺のそばにいてくれた。 いえ、俺と二人っきりで生きるようになったのは、俺の両親の死からです。 俺の両親の死。 俺の、両親、ではなかった二人の死。 ええ。 死んだ二人は、俺の祖父母でした。 つ...

金はあるけど愛がない家庭で育って頭の大事なネジが後天的にはずれた流川くんと、金は無いけど愛がある家庭で育った先天的に頭のネジが緩い花道くんが、互いの両親の再婚をきっかけに兄弟になるお話です。 ※近親相姦表現があるので、苦手な方ご注意ください。 シリーズ通して倫理観がまるでないです...

奇妙な死に方だった。 俺の妻は庭のプールにうつ伏せになって、ビート板みたいにプカプカ浮かんでいたそうだ。 部屋着のまま。 司法解剖の結果外傷は一切なく、薬物もアルコールも体内から全く検出されず、法医解剖医は皆目見当がつかず、万策尽きて死因は「急性心不全」と機械的にカルテに書き込ん...

つぶさないように、できるだけそっと持ち上げる。 小さいけど、ちゃんとあったかい。 俺はなんでか時々このあったかさに触れると、泣きそうになる。 また生まれちゃうんだなあ。 かわいそうに。 そう思って。 「この仔、赤ちゃんできてるぞ。たぶん」 二年になっておんなじクラスになってたまた...

「楓、俺来週結婚すっから」 またか。いい加減にしろよコイツ。 風呂上がり早々パンツ一丁の格好でタオルで頭をガシガシ拭きながら俺に言う。 来週俺出張すっから、みたいなノリで。 俺はいちいち振り向いてやるのも癪で、テレビから視線を離さず一応聞いてやる。 「・・・誰と」 「女」 我が父...

「ん、ぁあ・・・もう抜けってキツネぇ・・・」 「まだ、あと十秒」 ぐちゅ、と二人の体が繋がっているところから水音が漏れる。 花道は思わずひっと息を呑んで、自身の手の甲で自分の口を押さえる。 また、嬌声が出てしまいそうで。 「もうやだぁ、あ、いつまで俺んなか突っ込んでんだよぉ」 流...

俺には、１４歳年上の兄がいました。 はい。１４年も人生の距離が、離れていた。 でも、いつも俺のそばにいてくれた。 いえ、俺と二人っきりで生きるようになったのは、俺の両親の死からです。 俺の両親の死。 俺の、両親、ではなかった二人の死。 ええ。 死んだ二人は、俺の祖父母でした。 つ...

「きれい」 生まれて初めて聞いた言葉を、俺は覚えている。 にいちゃんは、覚えてるかな。 きれいなのは俺のにいちゃん。 俺のにいちゃんは、いちばんきれい。 誰よりも。 「なあ母さん俺やっぱりこの色がいい！」 「え、・・・でもその色だといじめられない？」 「いじめられてもいいもん！楓...

金はあるけど愛がない家庭で育って頭の大事なネジが後天的にはずれた流川くんと、金は無いけど愛がある家庭で育った先天的に頭のネジが緩い花道くんが、互いの両親の再婚をきっかけに兄弟になるお話です。 ※近親相姦表現があるので、苦手な方ご注意ください。 シリーズ通して倫理観がまるでないです...

仙道彰は倦んでおりました。飽いておりました。 彼自身一度も経験したことのない下々の者の感覚で表現すれば、飢えている、と表現してもよいのかもしれません。 この貴公子は父は左大臣母は皇族に連なる宮家の出、その血筋この上なく貴く元服して角子を落としてのち正三位の位を帝より賜りてすでに齢...

「楓、俺来週結婚すっから」 またか。いい加減にしろよコイツ。 風呂上がり早々パンツ一丁の格好でタオルで頭をガシガシ拭きながら俺に言う。 来週俺出張すっから、みたいなノリで。 俺はいちいち振り向いてやるのも癪で、テレビから視線を離さず一応聞いてやる。 「・・・誰と」 「女」 我が父...

「なあ宮城」 「何スか三井サン」 「お前初めてエッチするなら処女と使い古しどっちがいい？」 「セクハラとモラハラで旦那に訴えますよ」 「いいから真剣に答えてくれ」 「そりゃ」 処女がキライな男子なんか存在しないと思うけど。 その回答聞いた瞬間俺はドラ●もんのタイムマシンに飛び乗っ...

よく、雨の日に猫を拾った、という場面はどの国の物語にもあるかもしれない。 だが、あの雨の日、俺が出会ったのは、人間だった。 心無いアルフォの連中なら、「そりゃ、出会ったじゃなくて、拾った、だろ。」 そう笑っただろう。 俺は、出会ったんだ。 そうあの時感じた。 あの１５歳の春の雨の...

仙道彰は倦んでおりました。飽いておりました。 彼自身一度も経験したことのない下々の者の感覚で表現すれば、飢えている、と表現してもよいのかもしれません。 この貴公子は父は左大臣母は皇族に連なる宮家の出、その血筋この上なく貴く元服して角子を落としてのち正三位の位を帝より賜りてすでに齢...

「ん、ぁあ・・・もう抜けってキツネぇ・・・」 「まだ、あと十秒」 ぐちゅ、と二人の体が繋がっているところから水音が漏れる。 花道は思わずひっと息を呑んで、自身の手の甲で自分の口を押さえる。 また、嬌声が出てしまいそうで。 「もうやだぁ、あ、いつまで俺んなか突っ込んでんだよぉ」 流...

何度言ってもわくわくしてしまう。この瞬間。 「桜木花道です」 「流川楓です」 「「俺たち双子です」」 俺たちの自己紹介を聞いているセンパイたちが一斉にポカン顔をする。 あ〜いつ見てもウケるなこのリアクションは。 「・・・・え？マジ？ジョークじゃなくて？」 顎に傷のある背の高い男前...

一話完結ですが、ケモ化とケモから人間に変身するパロディものをシリーズでまとめました。 お好きな方に楽しんでいただければ幸いです！☺️

「おはよう、花道」 「・・・・・・・・・・・」 「あ、昨日無理させたからまだねみい？」 えっと。 こいつ誰だったっけ。 ああもう。 なんで朝起きて早々に頭使わねえといけねえの。 かったりい。 「・・・もう帰ってほしーんだけど。母さん帰ってくるし」 「え、あ、そっか。そうだよな」 ...

流花です。バックストーリーにリョ三です。 このシリーズのイメージソングはサンボマスターの「光のロック」です。 流花&リョ三のノンストップ恋愛ラブコメ連作です。 楽しんでいただければ、幸いです。

何度言ってもわくわくしてしまう。この瞬間。 「桜木花道です」 「流川楓です」 「「俺たち双子です」」 俺たちの自己紹介を聞いているセンパイたちが一斉にポカン顔をする。 あ〜いつ見てもウケるなこのリアクションは。 「・・・・え？マジ？ジョークじゃなくて？」 顎に傷のある背の高い男前...