川原 和之KazuyukiKawahara
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My heroes are my grandparents. They teach me about life just by standing in front of my camera.
日本 富山
Joined July 2014
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祖母と娘の何でもない光景。当たり前すぎて普段は気づかない感情を、写真は思い出させてくれる。
会うたびに「死ぬまで撮り続けるよ」と言うと、祖母は笑い飛ばすけど、僕は本気さ。
本日、祖母の84歳の誕生日、おめでとう！
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祖父が亡くなった時、当時3歳の娘が言った言葉「ひいじいちゃんはお星さまになったんだよ。でも、携帯電話をおうちに忘れていっちゃった。」この言葉を僕はずっと忘れないと思う。あれからもう4年か、11月がくるたびに思い出してしまうな。
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祖父を想う。写真は時間を戻してくれる。ひ孫に眉尻が下がりっぱなしだったこと。肺の病気で苦しいのに、肩で息をしながら水やりしていたこと。意識混濁の中、ひ孫の手紙を握りしめていた最期の夜。写真撮っててよかった。今年も祖父に掌を合わす。
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「あんたの写真は遺影にも使えん写真や。こんなばーばの写真ばっかり撮ってもったいない、もったいない。」
10年間撮り続ける中で祖母のこの言葉に対する僕の捉え方は少しずつ変わってきている。
今日は祖母の86回目の誕生日。今年も祖母の姿をフィルムに焼き付けていく。尊敬と憧憬を忘れない為に。
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とある日の駅の出来事。
「待って」と言ってしがみつく妹。
「待ってようね」と言って抱きしめ返す姉。
おあいこだね。
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星になるなんて、どこで覚えたのか、この言葉を聞いた僕は涙が止まらなかった。あれから4年。先日七五三で着物姿の娘に、祖母が一枚の写真を持ってきて、写真の中の祖父にひ孫の晴れ姿を見せていた。3歳の次女は祖父の事を知らない。「だれ？このひと、頭ツルッツル。」時間は止まる事なく流れている。
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朝、出かける前の光景。
来年には姉はランドセルを背負い、妹は靴下自分ではいてるだろう。
今しか撮れない。きっと。
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些細なことが理由で泣いていた姉に次女が「ねね、泣かないで」と頭を撫でながら言った。言われた姉が少し驚いた様子で、「姉ちゃんは泣いてなんかない」と涙を必死でこらえていた。
3歳の優しさと7歳の強がり。いつの間にか、少しずつ成長しているんだな。
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『娘が撮ってくれたわが家の七五三』
僕はこの家族全員が写った写真だけはどうしてもフィルムで残したかった。でも、僕のカメラにはセルフタイマーがない。そこで、ロングレリーズを娘に持たせて、娘のタイミングで撮影してもらった。
この写真は7歳の長女が撮った写真。
とても大切な家族写真。
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家族4人で撮った写真は極端に少ない。僕が愛用してるフィルムカメラにはセルフタイマーがないからだ。この2枚は三脚を立てて、85歳の祖母にシャッターを押してもらった写真。カメラの反対側にいる人は写真には写らないけれど、誰に撮ってもらったかだって大切な思い出になる。
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義母が新しい娘のワンピースを送ってくれた。写真のワンピースは全て義母の手作り。新しいワンピースを着て、夏の思い出を作ろう。
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僕の撮りたい、残したい家族写真の理想は、きっとトトロなんて登場しない「となりのトトロ」なんだと思う。
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保育園の運動会。大き��なったと思ったけどクラスで並ぶと1番小さい。かけっこも1番遅かったけど、満面の笑みでゴール。姉は親を見つけると恥ずかしそうに目をそらしていたけど、妹は手を振る余裕というかマイペース。終わると「頑張ってたでしょ」と自分で何度もアピール。はい、大変よくできました。
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肉眼に勝るものはない。正論。でも、写真に残す事で気づくこともある。お菓子を落とした時の泣き顔、怖がりながら滑り台を登る姿、何を言ってもイヤイヤな朝、2人だけで過ごした夜。そんな写真たちが思い出させてくれる大切な感情があるのも確か。
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「あんた写真ばかりパカパカ撮っとらんと、たまには肩のひとつでも揉んでくれや。」
「ちょっと待って。あと１枚だけ。」
そんな会話を祖母と繰り返しながら、祖母の写真を撮り続けることができた2021年だった。
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祖母はいつも言う「もったいないから」
じいちゃんが残してくれた庭だから、枯らしたらもったいないじゃない。
お隣さんからもらった梅だから、梅干しにでもしてあげないともったいないじゃない。
僕は祖母の「もったいない」が好きだ。
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夏の思い出。赤い浴衣、わたあめを頬張る横顔、キラキラした宝石すくいに夢中な瞳、そして、「ねぇ、これ買ってよ」のおねだり。
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娘の保育園の送迎の時に撮った写真をフォトブックにまとめてみた。毎朝の保育園の玄関までの間の「いってらっしゃい」の記録。手を繋いで笑いながら歩いた朝もあれば、不機嫌な朝や大泣きした朝もある。でも、ぜんぶ思い出、成長の証。
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ここ3ヶ月ぐらい、実家に帰って祖母と話す度に、祖母が美智子さまと同い年であることをアピールしてくるが、いつも「だから？」と返すしかない。そんな不毛なやりとりを毎回繰り返しているうちに、もう令和。
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最近、次女は何でも「さん」を付けて呼ぶ。猫さん、靴下さん、たまごさん、鉛筆さん、右手さん、左足さん。全部、さん付けだ。「くん」や「ちゃん」じゃなくて、「さん」の響きがなんだか心地よい。それにしても、親指さんとの仲が良すぎて困るなぁ。
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ばあちゃんは自分に都合の悪いことは「知らん、忘れた」と言う。庭に咲く花の種をいつ植えたか、日付まで覚えてるのに。いい思い出だけ胸にしまって、嫌なことはみんな流してしまうのだ。僕の写真もそう。いい思い出だけ撮る。時代が流れても、僕の写真の主人公はずっと、ばあちゃん。
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「お姉ちゃんが手伝ってあげる」という7歳の思いやりと、「ネネと同じのがいいの」という3歳の自己主張。
だんだん姉妹になっていく。
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出張で1週間家に居なかったら、朝保育園へ送るのは父ではなく母がいいと泣き出した。時間もないので泣く娘を抱えながら保育園へ。習慣は大切と感じた「ママがよかった」の涙。
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幸せなとき。テーブルの��かい側で、美味しさを分かち合っている姿をファインダー越しに見つめる時。
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「ねね、ちょーだい」と姉のマーブルチョコをせがむ妹。姉は「いいよ、一つだけね」と一つあげると、「ちがう」と手を叩いてしまい、チョコは地面に落ちてしまった。姉は「3秒以内だから大丈夫」と、そのチョコを自分で食べ、新しいのを妹にあげた。
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キミはママによく似ている。笑ったり怒ったり泣いたり表情がころころ。「写真撮るよ」とカメラを向けると「いや！」と2人揃って言った顔が同じすぎて笑ってしまった。
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写真を撮ろうと、カメラを持ってはじめて撮ったのは祖母だった。
それからずっと気持ちは変わらない。
シーイズマイヒーロー
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恋しい親指。
2歳になってもおしゃぶりがくせの娘。妻がバイバイしようねーと言い聞かせていたら、最近は「おやゆびちゅっちゅ、ばいばい」と、自分の親指に手を振るようになった。でも、少しするとまた親指が「ただいま」をしてしまう。
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祖母の免許を自主返納することになった。幼い頃、田んぼの中をゆったりと走ってきて、納屋の前で止まると軽やかに降りる姿が懐かしい。「ばあちゃんの足みたいなもんや」と、地区でスクーターに乗っている女性もいなかったこともあり、自慢気だった。
少しずつ祖母を取り巻く風景も変わっていく。
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祖母と娘。言葉を持たない小さな娘を満面の笑みで抱く祖母。皺々の掌で抱かれた娘に幼き日の自分に重なり、80年の歳が離れたこの2人の関係性を表現したいと思った。あれから8年、老いと発達、喪失と取得、諦めと希望、2人の変化と変わらない思い。そして、僕はカメラを構えて2人の真ん中に立っている。
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「耳が悪くなって人と話すことも減った」と嘆いたかと思った���、電話で友人で大笑い。「食欲がなくなった」と言いながら、スイカにかぶりつく。僕は祖母の言うことの半分は信じていない。
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小1の娘からの手紙。母の日は「ママいつもありがとう」だった。父の日は「私もがんばるから、パパもがんばれ」だった。なんだか娘らしくて、笑ってしまった。
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娘の入学式。ぴかぴかの赤いランドセル、黒板に書かれたおめでとう、机の上の教科書の山、少し緊張して強くむすんだ唇、男の担任の先生のハツラツとした自己紹介、大きな声で「はい」が言えてホッとした瞳。いちねんせいのスタート。
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いってらっしゃいの記録。毎朝の保育園の登園姿を日付入りフィルムカメラで撮り続けてきたけど、明日が2人揃っての最後の登園日。怒ったり、泣いたり、ケンカしたりと大変だったけど、振り返ればわずか50mぐらいの距離の間でも姉妹の成長や関係性が変わっていくのがみえ、写真に残してきてよかった。
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次女の3歳の誕生日。姉妹揃って「せーの」で吹き消した3本のろうそく。ケーキの大きさでケンカもするようになった。でも、寝る前には「ママ、だっこして」とまだまだ甘えん坊。いくつになったの？と聞くと、「3歳だよ」と言いながら、指は2歳のまま。小さなピースサイン。
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ケーキの上の2本のローソク。ふーって消すんだよと隣でお姉ちゃんに言われても、一生懸命吸うばかりで全然消せない妹。その姿にみんなで大笑い。幸せなひととき。2歳、おめでとう。
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新潟県粟島の旅の���ィルム。姉の自転車を追いかける妹、転んだ妹に絆創膏を貼ってあげる姉、寂れた海の家で食べたかき氷、旅先での一期一会の嬉しい出会い。自転車で移動中スコールに打たれ「もう帰りたい」と言った娘の泣き顔と「冒険みたいで楽しかった」の笑顔が僕の一番の思い出だな。
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「写真を物語化してはいけない」
これは、昨年展示や写真集制作を通して、繰り返し何度も何度も自分の写真に向き合う中で、出した一つの解だった。
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『祖母のそば』
今年も祖母と娘の写真を残せた事に感謝。相変わらず、祖母ばかり撮った1年だった。
「ばあちゃん、どんな年だった？」
「令和って、いい年だった気がする」
「そっか、でもな、まだ令和は
まだ始まったばかりなんよ。」
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#2019
年自分が選ぶ今年の4枚
祖母編
#hasselblad
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「いってらっしゃいの記録」として、毎朝保育園へ送る時に撮り続けている写真でフォトブックを作っている。今回は4月〜11月の期間で100ページ。ページのはじめ、春にはひっくり返りそうだった大きなリュックも、終わりのページでは背が伸びて違和感なく背負っている。少しずつの変化がたのしい。
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僕はすぐに未来とか将来なんてちょっと先の言葉を考えてしまうけど、祖母と3歳の娘の頭には笑ってしまうくらいにいつも「今」しかない。
大人になると忘れがちなそんな感情を、2人の写真が思い出させてくれる。
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写真のアルバムを整理する夜。
僕はこの時が何より楽しい。1枚ずつプリントをみながら、アルバムに貼っていく。今回もピンボケ写真がたくさん、でもどれも大切な時間を写していた。
冬から夏へ、季節を越えたキミの横顔は少し大人びて見えた。
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いってらっしゃいとおかえりの記録。毎朝の送りは父の役目で、迎えは母が多いのだが、週1回は父が迎えに行く。迎えに行くと、たまに保育園で作った物を持ち帰ってくる。8/20はリュックにかき氷（上の部分だけ娘が塗った）がぶら下がっていた。
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わが家のエルサ。以前、弟の結婚式に列席した時のもの。ミラコスタでクルクル回ってばかりいたな。7歳になった今では、父が凍るような言葉（魔法？）を覚えました。#アナ雪
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床屋で散髪した父を見て、
次女（3歳）「パパ、かっこいい」
長女（8歳）「おじさんはおじさん」
妻（37歳）「いくらかかったの？」
全力で次女を抱きしめた。
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