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岩倉文也

@fumiya_iwakura

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詩人、小説家。/著書→ 詩集『傾いた夜空の下で』、詩画集『あの夏ぼくは天使を見た』(画:焦茶)、小説『終わりつづけるぼくらのための』『透明だった最後の日々へ』

Joined October 2013
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
9 months
おれがここ1ヶ月で口にした言葉一覧 ・「Hey、Siri、タイマー3分」 ・「Suicaで」 ・「袋いらないです」 ・「持ち帰りで」 ・「(死んだ蝉に向かって)お前と同じだよ」 ・「(歌声)」 ・「そのままで大丈夫です」 ・「そのままで大丈夫です」 ・「そのままで大丈夫です」
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岩倉文也
6 years
ペンギンの脳にアクセスして南極の記憶をとり出し、それを人間の脳に注入することで精神を安定させる医療技術が一般化した世界。すでに人とペンギンとの境界は失われ、いまや誰もがまぼろしの南極を生きていた。いちめんの白。それがこの時代の風景であり、人びとは今日も、腹這いで会社へと滑ってゆく
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岩倉文也
7 years
日本人は「ひらがな」というもちもちした文字をもっている民族で、よく自殺します
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岩倉文也
3 months
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岩倉文也
6 years
大学の講義中とつぜん教授が「これから十分間、隣の人とペアになって自己紹介してもらいます」と言い出したので、驚愕したぼくは防御の姿勢をとり、顔を覆って蹲っていると、そのまま千年の時がながれ、気づけば講堂は廃墟と化していた。ぼくは立ち上がり、大声で自分の名をさけぶと、そこを立ち去った
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岩倉文也
4 months
急にあり��ない抑鬱が来て、このまま部屋にいたら自殺してしまうと思い外に出たが、当然夜で、あと7時間は夜に閉じ込められたままである事に絶望し、街を彷徨っていたら、ストリートミュージシャンが愛を歌ってたので、じっと耳を澄まし、ギターケースに千円札を投じて、顔面蒼白のまま家に帰ってきた
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岩倉文也
7 years
精神が崩れていた頃、なぜか毎週ファミ通だけは買ってきて熱心に隅々まで読んでいたのですが、当時はその二、三時間だけが救いで、買いもしないゲームの大して興味のない情報が、どうしてああまで魅力的に感じたのか不思議だけど、たぶん自分の人生に無関係で無害な情報なら何だってよかったんだと思う
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岩倉文也
2 years
みんないつかなんとかなるよ。なんなかったら、別にそれでいいよ
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岩倉文也
6 years
谷川俊太郎展、詩のかかれた壁や直方体がたくさんあって、何時間もその間を彷徨っていると、この空間が詩人のみる悪夢、あるいは落ちてゆく地獄の風景に思えてきて無性に怖かった。詩人は死ぬと、自分の詩が刻まれた直方体の立ちならぶ、どこまでも続く白い空間に置きざりにされ、永遠にそこをさまよう
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岩倉文也
6 years
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岩倉文也
2 years
人に生まれちゃったんだからしょうがないよ、という気持ちで生きている
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岩倉文也
6 years
岩倉文也の第一作品集『傾いた夜空の下で』が青土社より刊行されました。詩と短歌はユリイカや毎日歌壇などに投稿したものを中心に、書き下ろしも多数収録しています。また、140字の定型詩として、ツイートも厳選して収録しました。僕にとってこの本は、僕の代わりに死んでいった、言葉たちの墓標です
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岩倉文也
7 years
そんなかなしい自己紹介しなくて大丈夫だよ。これまでつらかったよね。もう休んでいいんだよ
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岩倉文也
6 years
これはお知らせですが、青土社から詩集を出すことになりました。ぼくが十代の頃にかいた詩、短歌、ツイートをまとめたものです。発売日は9月20日。詳しくは下記のリンクをご覧ください。
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岩倉文也
6 years
「これからは生活の時代、生活のできる奴が勝つ」そう言って彼は、生活錠10mgをざらざらと胃へ流しこんだ。「くるッ、くるぞッ、生活だッ! へへッ、ハハ」彼は笑う。彼はもうお終いだ。ひとたび生活に手を染めれば、そこから逃れる手段はない。「労働…健康…へへッ…自炊…洗濯……おれは生活だ…」
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岩倉文也
7 years
むかし、淋しくなると発光するペンギンを飼ってたんだけど、ある寒い冬の夜に死んでしまって、雪のふるなか庭の隅にお墓をつくって埋めてあげたら、ぽおっと土が光りはじめて、ああ、死んだら永遠にさびしいんだな、と思うと悲しかったけど、でも僕にはどうする事もできなくて、今夜もお墓はうつくしい
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岩倉文也
7 years
OK Google! 全てを終わらせてくれ
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岩倉文也
6 years
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岩倉文也
3 years
大量の小学生が「人生オワタ!」と叫びながら横断歩道を駆け抜けていった
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岩倉文也
7 years
死んだ夏をホルマリンに漬けて保存しておく。思い出をたくさん食べているから、今年の夏もぶくぶく太っていて気持ちわるい。裂けた脇腹からは花火が、海が、溜まった宿題がはみ出している。夏の死顔はいつも、いつも少しだけ欠けていて、どこかしら不潔だ。9月になっても夏の、吐気だけは残りつづける
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岩倉文也
8 years
このようにして私たちは終わりを迎えます
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岩倉文也
3 months
以前同人誌に書いた「lain全話レビュー」をnoteに公開しました。レビューとは言いながら、lainを1話1話視聴しながら自分の人生を辿り直していくような内容になっています。これはぼくの「lain体験」の総決算であり、岩倉玲音への訣辞でもあります。よければご一読ください。
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岩倉文也
7 years
Twitterで犬とか猫とか蟹とかペンギンとか動物ツイートをしているみなさんは、ぜひ小笠原鳥類の詩集を読んですべてを終わらせてほしい。(小笠原鳥類の詩集を読むと、すべてが終わります)
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岩倉文也
6 years
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岩倉文也
7 years
『お兄ちゃんのえっち! ばか! 人が自殺してるとこ見ないでよ!……え? わたしが死ぬのを見ていたい? な、なによ急に、そんなに改まって……べ、別にいいわ! よーく見てなさい。ただ、わたしが死んだらこれから言う命令に一生従うこと、いい?』 おれは今でも毎日、妹の墓に通い続けている
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
2 years
ぼくには実生活というものがなく、放っておくと抽象的な思惟や自己意識が際限なく膨らんでしまうので、読書や観劇、散歩などによって適宜それを削り取らなければならない。孤独な人間がその習慣を怠るとたちまち狂気に侵され、人としての誇りを保ち得なくなる
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岩倉文也
5 years
美しいインターネットについて考える。そこには誰もがいて、だれもいない。人間よりもイヌの数が多く、言葉は10秒で消滅する。残るのは萩、蓮などの植物。それに電柱。街灯。かなしい日のために、海が置かれている。死体は砂に、怒りは夢となり、風が吹くと顔がくすぐったい。永遠、という名の猫がいる
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岩倉文也
1 year
新作小説『透明だった最後の日々へ』の書影が公開されました。素敵な表紙は浅野いにおさん( @asano_inio )に描いて頂きました! 本書はぼくにとって反青春、反恋愛の物語であり、全てを否定することでしか辿り着けない純粋な何かに触れたくて書きました。 1月18日発売です。
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岩倉文也
3 years
星海社から刊行予定の小説集『終わりつづけるぼくらのための』書影公開します。装画はなんと……つくみずさん( @tkmiz )にお願いしました! 挿絵も描いて頂いており、感無量です。終末に彩られた幻想の世界を80編の掌編にぶち込みました。2/17発売。ここがぼくらの終わりです
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岩倉文也
2 years
岡崎京子の漫画を読んでいたら「消費社会最高!」という気分になって家を出たが、バスを待つあいだに体調が悪くなり、全てを諦めて近所の住宅街を彷徨い歩きながら、これだよこれ、おれはずっとこうやって生きてきたじゃないか——とひとりしみじみ思った
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岩倉文也
6 years
家に帰ってくると冷蔵庫の扉があけっぱなしになっていて、中に入っていた「未来」がどろどろに溶けて腐��していたけど、よく確認したらとうの昔に賞味期限が切れていて、どちらにせよ棄てるしかなかったみたいなので安心した。 もう明日がくることもないので、これからは前向きに生きていきたいと思う
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
7 years
あなた、インターネットくさいわ。ちゃんとお風呂はいってる? それにそのWi-Fiまみれの服、なんとかならないの? ねえ、さっきから気になってたけど、その首すじについてる痕はなに? 誰のネットミーム? わたしのはなし聞いてる?
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岩倉文也
2 years
おれは、コメディアニメが最終話付近で醸し出すしめっぽい雰囲気がどうしても苦手で、いつも10話くらいまでで見るのをやめてしまう。物語はもっと無意味でいいし、感動も共感もいらないから、美しく心地よい表層としてキャラクター達にはずっと画面上を跳ね回っていてもらいたい
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岩倉文也
6 years
7月号のユリイカですが、実際手に取ってみるとぼくの詩の後ろからキズナアイさんが透けてみえており、実質コラボ状態だったので感動しました。今回寄稿した詩は特集にあわせて書いたものではないのですが、奇跡的に内容が特集と響きあっていて、これはインターネットが見せてくれた幻なんだと思います
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岩倉文也
6 years
また夏がやって来たという事実に耐えきれず、心が壊れてしまった人たちが収容されるまっしろな病院では、今日も��んなで炬燵に入り、みかんを食べながらおいしいね、おいしいねって言い合ってます。もう少しでお正月です。お外は雪で一杯です。春になったらさ、ここにいるみんなで、お花見にいこうね…
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岩倉文也
7 years
『寺山修司から高校生へ 時速100キロの人生相談』という変な本があるんですが、そこで高校生からの「何故あなたは同じことを何度も何度もべつの本に書くんですか?」という割とキツい質問に、寺山修司は「ぼくが同じことを書くのは、鳥が同じ声で鳴くようなものです」と答えていて、気障だけど格好いい
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岩倉文也
5 years
夏が暑い理由? それはね、さいはての国で言葉が焚かれているからさ。言いかけてやめた言葉、伝わらなかった言葉、陰口、睦言。ことばにならなかった言葉、なんてのもまとめて燃やされちまう。入道雲って見たことあるだろ? あれはそのときに出る煙なのさ。不思議とまっしろなんだ、言葉の最期ってのは
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岩倉文也
7 years
早くこれになりたい
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岩倉文也
6 years
詩を書くたびに自分の記憶や感情、感覚といったものが言葉に吸われてゆくため、詩人はだれよりもはやく透明になって、この世界からいなくなってしまうけど、詩人が住んでいた部屋、歩いてきた道にはまっしろな花が咲き、それが枯れるころにはまた不幸な少年がひとり、詩の最初の一行を書きはじめている
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岩倉文也
1 year
人っていうのは思い出の廃墟なんだよ
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岩倉文也
6 years
雪が降ってると思いこんでる人たちが「雪すごいね」「やべーやべー」とか言いながら歩いてたので、「何も降ってませんよ」って伝えたら全員ふいに消えてしまい、少しすると空から灰がさらさら降ってきて、幻をみていたのは僕のほうだと気づいた。だってこの世界に、もう人間なんているはずないんだから
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岩倉文也
7 years
大学入試の面接のとき、趣味をきかれて迂闊にも「短歌とか作ってます」って答えたら、「ではよければ一首よんでみて下さい」っていわれて、インターネットみたいな短歌をよんだら、とつぜん面接官がフリーズしてしまい、イベントが進行不能になったので、強制終了したら、データがぜんぶ消えてしまった
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岩倉文也
6 years
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岩倉文也
7 years
これは12歳で自殺した岡真史の詩ですが、完全にインターネットでは
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岩倉文也
6 years
母親よりも先に目覚めてしまって、電気のつけ方もわからず薄暗いリビングにぼんやりと佇んでいる子供のような気持ちでずっと生きてきたので、何もかもが曖昧だし、どこまでが夢でどこからが現実なのかもよく把握してないけど、取り敢えず味のある豆乳やソフトキャンディを食べながら人間らしくしている
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
6 years
駅で財布と身分証をなくしたので遺失物係を訪ねると、係員に「もうあなたは自由に生きていいんですよ」と言われ、一挺の拳銃を渡されたので、それを握りしめて街へ出ると、世界中の何もかもが輝いて見えて、あまりに綺麗なので輝きの中心に向けて発砲すると、街の風景が外側へ倒れ、辺りが砂漠になった
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
6 years
詩集を出してから毎日がぼんやりしているので、最近はずっとVtuberの配信をみながらソシャゲをやってるけど、時間が無為に過ぎてゆくというのはとても甘美なことで、自分が何かを成すためにではなく、ただ単に生命を空費するためだけに存在することを確認できるし、充実した無感動を味わうことができる
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
6 years
「ここは、かつて感受性があった場所だよ」「やめて」「感受性は、確かにここにあったんだ」「嘘よ、嘘」「みんなはここで、詩を書き詩を歌い、駆け回った」「嘘つき」「誰もが詩人だった」「馬鹿にしないで」「でも今じゃ誰もいない」「最初からいなかったのよ。あなたがそれに気付けなかっただけで」
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岩倉文也
7 years
こどもの頃、お祭りの屋台で買ったフリフリポテトを振っていたら、紙袋の底がぬけてポテトがぜんぶ地面に落ちたことがあるけど、あの時ポテトといっしょに未来も、希望も、生活のあらゆる理想もおちて行ってしまったので、今おれは自分がなにをしているのか一切わからず、全てが曖昧なまま終わってゆく
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
6 years
薄汚れた定食屋で会計を済ませ店を出ようとすると、「兄ちゃん、飴あるよ」と言われパイン飴をひとつ手渡されたので、それを舐めながら夜の街を歩いているとだんだん、世界の輪郭がゆがみ、ぼやけ、霞んでゆくように感じられ、怖くなって飴をかみ砕くと世界はふいに暗転し、エンドロールが流れはじめた
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岩倉文也
6 years
ぼくの住んでる地域では、夕方になると防災無線から聞いたこともないやさしい音楽が流れ出して、それを聞いた市民達は人格がリセットされ、一時的に意識を失うけど、誰もその事には気付かず、数時間後にはまた新しい人間としていつも通り生活をはじめるので、みんな何不自由なく幸せな毎日を送っている
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岩倉文也
6 years
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岩倉文也
6 years
自分がどうして生きているのか分からなくなってきたので、百円ローソンでしめ鯖とソフトクリームを買いふらふらしていると、猿にリードをつけて散歩させている人が目の前をよこぎっていって、ふーんと思いながら上を見上げると、「人生」がぼくにリードをつけて散歩をたのしんでいた
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岩倉文也
6 years
昨年7月の毎日歌壇に入選した短歌を、2017年最優秀作品(毎日歌壇賞)に選んでいただきました。選者は加藤治郎さんです。2月6日の毎日新聞に掲載されています。
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岩倉文也
7 years
Twitterはサザエさんのように四季がうつろうだけで永遠にだれも成長しない物語
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
7 years
人生という言葉を忘れた人『あれだよあれ、あー、なんて言うんだっけ、あのいつの間にか始まってて、手遅れなやつ』
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岩倉文也
6 years
詩人の長谷川龍生と関根弘の対談、味があっていい
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岩倉文也
7 years
これは、人生で最も多感な時期をTwitterで棒に振った男たちの物語──
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岩倉文也
5 years
ハッピーエンドを迎えた世界を展示する博物館に取材に行ってきた。館長の話によると、完全な幸福が成就した世界というのは「止まった世界」であり、そこには独自の美や資料的価値があると言う。展示台に並べられた世界のひとつを覗いてみると、結ばれた恋人同士が手をつなぎ夏祭りの花火を見上げていた
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岩倉文也
4 years
自分の人生に感情移入することができない。なにが嬉しくてなにが悲しいのか、本当はよく分かっていないような気がする。毎日本を読んで、アニメを見て、ゲームをやって、自分の人生について書き続けていれば、ぼくの人生はぼくのものになるのだろうか。ぼくの身体と言葉が、釣り合う日は来るのだろうか
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
6 years
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岩倉文也
4 years
人生、総体としては地獄だけど、瞬間として見ればこれほど楽しいことってないな。だからみんな生きてるのか
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岩倉文也
2 years
生きてる意味がひとつもなくて嬉しい
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
7 years
『煙草とベンツが交尾してますね』『ええ』『いつからですか?』『もう30年になります』『長いですね。一体なにが産まれるんですか?』『わたしたちですよ』『え?』『わたしたちは、煙草とベンツから産まれたんです』『そんな……冗談でしょう?』『もう見ないほうがいい』『嘘だ…嘘だ…嘘だ……』
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
3 years
焦茶さんと一緒に本を作れたことは、ぼくの一生の誇りです。ぼくは、焦茶さんがまだ、どこかを旅しているような気がする。どこか遠い所で、素晴らしい絵を描き続けているような気がする。死を言葉で埋めることはできない。だから、書いていくしかないんだと思います。書いていくしかないんだと思います
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
11 months
作家というのは己の作品の中にしか居場所のない人間のことで、居場所を見つけるために創作をするのだけれど、作品が完結した瞬間、作家はその作品からも追い出されてしまう。で、また居場所を求めて新作に着手する。それをエンドレスに繰り返す。自分の作品以上に、共感できるものなんて存在しないから
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
7 years
僕たちはこのような最終回を迎えます
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
6 years
台風が過ぎ、目覚めると夏だった。もう、これで何度目だろう。10月1日未明、台風の強風により世界は、8月1日の時点まで巻き戻されてしまう。その記憶を保持しているのは僕だけだ。けれど、共に謎に立ち向かう友人もいない僕は、ベッドに寝そべって、ただ、冷たい植物のように、永遠の夏を感じていた
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
6 years
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
6 years
何に対しても興味がなく、何かを好きになったこともない人たちを集めて一緒に夜空を見上げ、ほんとうにこの世界には何もないんだなって言い合いながら、誰とも眼を合わせずに帰りたい
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
4 years
生きていると、ふと、これまで読んできた本も観てきたアニメも、あるいは書いてきた作品も過去の体験、思い出も、なにもかもが無意味になって、裸形の人生と向き合わざるを得ない時間が訪れるときがあり、そうした場合われわれに出来ることはなく、ただ打ちひしがれて、己の無力さを凝視し続ける他ない
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
6 years
「ふあん」って言葉、おいしそうな響きだしもしかしたら食べられるかもと思って口に入れてみたら、何だかグニグニしていて、まあ甘いことには甘いけど、うまく噛み切れず歯の間にはさまったり、舌にもろもろした残骸が貼りついたりして、それでも何とか飲みこんでみると、にがい後味と吐気だけが残った
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
6 years
最近は18歳で自殺した岡田有希子の写真集や関連書籍を集めることに熱中していて、東京中の古書店をめぐりながら死んだ少女の断片を探している内に、自分の生き死にや生活に対する関心がなくなってきて、今ではただ漠然とした不穏さだけが胸に満ちているので、毎日が不安で、不安で、とても充実している
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
3 years
思うに、井の中の蛙が大海を知る必要はなく、ただ己の内に大海を持てばいいのである
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
7 years
NASAが地球に生物は存在しなかったと発表。すべては、この星がみた束の間の悪夢にすぎなかった
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
5 years
やわらかいものは腐りやすく、腐りやすいものはみな甘美である。ねこは甘美である。こどもは甘美である。ゆめは甘美である。ぼくは選択することで壊れてゆく世界を愛する。愛は甘美でない。愛するものは甘美である。ぼくは壊れない全てのものを憎む。憎しみは甘美である。憎しみを抱くものは甘美でない
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
6 years
おれはツイッターのことを140字の定型詩だと思っているけど、そう思ってるのはおれだけで、みんなは日常? とかいうものをレトリック抜きで綴っている、という可能性について考えてみたけど、おれには日常ほど難解なものはないし、全てはレトリックで、みんなもおれと同じ、水槽に浮かぶ脳なんだと思う
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
6 years
詩人にとって詩作以外の行為はすべて余剰であり、まぼろしに過ぎないと自分に言いきかせながら、電車に乗って大学へ通い、人と遊んだり生活したりを続けていると、ふと生が耐え難い苦役におもえてきて、意味もなく叫び出しそうになるけど、世界とは〝そういうもの〟なので、呼吸を整え、虚空にはにかむ
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
6 years
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
5 years
トラックに撥ねられた詩人が言葉のない世界に転生し、詩のことなど忘れて幸せな一生を送る
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
6 years
卒業式で泣いている女子に「ほら、これで涙拭きなよ」ってイヌを渡したら、「ありがと、あとで洗って返すね」って言われたけど、家に帰ってみたらLINEもTwitterもブロックされてて、結局イヌが戻ってくることは二度となかった
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
7 years
ある朝、グレーゴル・ザムザがなにか気がかりな夢から目をさますと、自分が10年近く定職についていないことを発見した
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
6 years
外へ出た瞬間にかんじる、終わってゆく春の匂いが、驚くほど故郷のそれと似ていて、コンビニへの道を歩きながら、これは救いだろうか、それとも地獄なのだろうかと思案している内に、コンビニを過ぎ、駅を過ぎ、まっくらな海辺にたどり着いて、そのままざぶざぶ沖へ歩いてゆくと、お月様がきれいだった
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
6 years
コンビニにお弁当を買いに行くため外に出たら、あまりの強風に全身の肉が吹き飛ばされてしまって、いま骨だけになって街を歩いているけど、夜のはずなのに世界がきらきら輝いて見えて、何もかもが美しく、ぶあつい雲の奥で光っている星のつめたさまで感じられるので、人が死ぬと骨になる理由がわかった
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
6 years
きめ細かいものはすべて死に似ている。どんなうつくしい肌も生を記述することはない。君のもつ、やさしさが完全であればあるほど、それは死の世界へ近づく。用心したまえ、詩は緻密であることにおいて死の眷族。詩人は死人になり変わることが生業だ。どんなうつくしい言葉も、きみを救うことはできない
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
6 years
強風はみずからを建物に叩きつけることで自殺しようとがんばっているけど、肉体がないのでいつまでもいつまでも死ぬことができず、遂にはかなしくなってヒューヒュー泣きながら海の向こうへ消えてしまう
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
6 years
なにも感じないっていうのは素晴らしいことだ。それは怒ったり僻んだり、悲しんだり感動したりするよりも素晴らしいことだ。なにも感じなければ人は透明なままでいられる。透明なまま見つめれば世界は完全だと気づくことができる。誰ひとりここにいる意味のない世界。吐く息はしろく、死さえ遠く離れて
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
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岩倉文也
6 years
電車の床をみると、なぜか絆創膏が一枚はりついていて、不思議に思ったのでそっと剥がしてみると、そこから血がだくだく溢れてきて止まらなくなってしまった。慌てて別の車両に移るとみんな一斉にぼくを見る。鉄の臭い。膨れ上がる沈黙。よく分からないが、この電車は徐々に速力を増しているようだった
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
6 years
外を歩いていたら突然どしゃ降りの雨がふってきて、こんな時間に夕立でもあるまいと思いネットで調べてみると、どうやらまた暑さのせいで夜空が溶けだしたらしく、もう数十分もすると完全に溶けきって朝になるそうだ。平成の頃にはこんなことなかったらしいが、最近では、空が溶けない日のほうが珍しい
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
6 years
四年前の今頃ぼくは高校へ行くのをやめ、そのとき以来人生に現実感がないので、何をしてもちっとも手応えがなく、自分が今ここにいるのかすら曖昧に感じるけど、詩を書いてる時だけは世界がはっきりするので、たぶんぼくは、その瞬間だけ目覚めていて、後はずっと、白い部屋でねむり続けてるんだと思う
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
6 years
先月出した詩集、『傾いた夜空の下で』が重版されました。なんで売れてるのかよく分かりませんが、重版分の印税でたくさん豆乳を買うことができるのでぼくは嬉しいです。この本にはどんな意味も教訓もなく、ただ現代の廃墟がひろがっているだけなので、廃墟が好きな人は覗いてみるといいかも知れません
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岩倉文也
6 years
ぼくはアンディ・ウォーホルが大好きなのだけど、ぼくは彼を通して「何も考えない」ということを学んだ。何も考えないことによって芸術家は芸術家たりえ、むしろ何も考えないことが積極的なひとつの生き方であって、この世界への反抗であるということを知った。自意識から虚無へ。詩は美しい沈黙である
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岩倉文也
6 years
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
6 years
帰ってみるとアパートはゲル状になっていた。炎暑に耐えられなかったのだろう。殆どそれは直方体のゼリーのように見えた。しかし帰宅してくる住民達は気にも留めず、上半身をにゅっと壁にめり込ませ、そのまま静止している。突き出た脚はぴくりともしない。とても静かな夜だ。 世界はもう終わっていた
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
7 years
ぼくの母親、ぼくが子供の頃はプレイするゲームの主人公すべてにぼくの名前をつけていて、その理由がわからず、子供心にも不気味さを感じていたけど、今になって考えてみると何だか物悲しく、今でもどこかにぼくの名前がついた勇者やヒーローが眠っているのかと思うと、言いしれぬ不安と寂しさを覚える
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
6 years
スマッシュブラザーズにぼくの家族が参戦してから数年が経った。父さん、母さん、兄さん、姉さん、そして妹……。彼らはある日、忽然とぼくの前から姿を消した。この街にもう、若者はいない。いるのは老人と、ぼくのような病人だけだ。冷たい風が吹く。 とても冷たい風が吹く。目前に、冬が迫っていた
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@fumiya_iwakura
岩倉文也
5 years
路傍で天使が死んでいた。最近、天使が死んでいるのをよく見かける。そういう時代なのだろう。人は天使になると知恵を忘れ、言葉を忘れ、自分が誰なのかも分からなくなるようだった。ただ道端に突っ立っては、死ぬまでぼうっとしている。死ぬと天使は霧になり、霧は街を包んでゆく。もう、何も見えない
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