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松下育男

@fampine

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詩とともに生きる。詩集『肴』(H氏賞)、他。詩の教室をやっています。現代詩文庫『松下育男詩集』、詩集『コーヒーに砂糖は入れない』講演録『これから詩を読み、書くひとのための詩の教室』発売中。

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@fampine
松下育男
2 years
新刊のご紹介です。もうすぐ出ます。 『これから詩を読み、書くひとのための詩の教室』(思潮社) ブックデザイン=二月空 定価 : 3200+税 ソフトカバー 432ページ。
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@fampine
松下育男
2 years
大学を卒業する時に、文学関係の仕事に携わりたいと思っていた。でも、名のある出版社には全部落ちた。結局、経理を43年間もやった。過ぎてしまえば、負け惜しみかもしれないけど、文学から遠い仕事でよかったと思う。外側から、書くことの憧れを持ち続けられたし、文学の外の素晴らしさも経験できた。
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@fampine
松下育男
5 years
幸福な人にはいい詩が書けない と 昔から言われているけど そうではないのではないかと 僕は思う 幸福か 不幸かは 詩の座標にはならない むしろ ホントウノ孤独を通過したかどうか なのではないのかなと 思う 孤独の奥底に 詩を書きなさいという 残酷な鉛筆が置いてある 深くなるほどに 鋭い鉛筆が
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@fampine
松下育男
3 years
詩というのは、どんなに精魂込めて書いても、それほど多くの人に読まれるものではない。ほとんどの詩は最後まで読まれることはない。でも詩というのは、作者の知らない時に、知らない所で、思いもよらず深く読まれて、受け止められていることがある。そしてその読者こそが、一番読んで欲しい人なのだ。
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@fampine
松下育男
4 years
「小学生のための詩の書き方」 小学生の時に夢中だったのは中原中也の詩だった。わからない詩もあったけど、サーカスのとか、こんなのが書けたらどんなに素敵な人生だろうと憧れていた。詩の入門書はいくらでもあるけど、僕が薦めたいのは岩波ジュニア新書『詩のこころを読む』だ。読んでもらいたい。
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@fampine
松下育男
1 year
詩は、少数の才能のある人だけが書くものではありません。 だれもが書くものです。 詩は、人に伝わらなければ意味がないというものでもありません。 書いた本人をなだめるためのものでもあります。 詩の価値は、人の評価ばかりでは決まりません。 評価よりも大切なものが、詩によっては、あります。
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@fampine
松下育男
5 years
現代詩文庫『松下育男詩集』が できあがりました うれしい 思潮社の編集の方の ひたすらなサポートのおかげです もったいなくも ありがたい話です 本屋さんでも Amazonでも買えます 読んでください
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@fampine
松下育男
9 months
私は太宰治でも宮沢賢治でも村上春樹でもないから、何を書いたところで読者はいません。けれど、私には私だけにしか書けないものが、微かにでもあり、それを分かってくれる人には受け渡したいのです。才能とかというよりも、命に向き合う生真面目さを分かち合える人が、必ずどこかにいるはずなのです。
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@fampine
松下育男
2 years
詩人になるということは、自分で詩の仕事を作ることだ。待っていても誰もぼくに詩を書いてくださいなんて頼んでくることはない。自分で書く場を作り、自分で詩を書き、自分で本を出し、自分で町に出て詩について語る。詩人であるということは、自分に生涯、詩の仕事を与えてゆく覚悟を持つことだ。
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@fampine
松下育男
1 year
6年前に詩の教室を始めました。無名の老人の教室なのに20名ほどの人が参加してくれました。詩から長く離れていた僕は参加者のことを知らず、ただ詩を読み、感想を言っていました。宮尾節子さんもそこにいました。著名な詩人であることを僕は知らず、提出する詩の素晴らしさに、毎月驚いていたのです。
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@fampine
松下育男
3 years
見本ができてきました。18年ぶんのひそやかさと、ささやかさ。
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@fampine
松下育男
2 years
詩を書こうなんて思わずに、その日一日過ごして、少しでも心を動かされたものを書き記しておくだけでいい。書いておかなければその日は全部どこかへ行ってしまう。あっと思ったことや、泣きそうになって押しとどめたこと。一日の間には感情が何度も揺さぶられているはず。それを箇条書きでいいから。
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@fampine
松下育男
2 years
いくら詩を書いていても、その詩が褒められることなんて、普通はない。だから、たまにちょっと褒められただけで、有頂天になってしまう。悲しいほど単純で弱々しい心のあり方だ。でも、そのうちいつもの状態にもどる。ヒトリキリでただ書いてゆく。みずから書いてゆく。ただ書いてゆく。それが詩作だ。
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@fampine
松下育男
2 years
詩というのは、すぐれた能力を持った人だけが書くものではない。特別な才能を持たないから書ける詩、うまく生きられないから書ける詩、というものがある。地を這うように生きた人にしか書けない詩がある。詩はさまざまでいい。詩を書こうとする人の分だけ、詩の中にはその人の居場所が用意されている。
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@fampine
松下育男
2 years
言葉や詩に惹かれる、というのは一つの資質であることは間違いない。別に威張るほどのことではないけど、誰でもが持っている能力ではない。人のなにげない言葉に、時にひどく傷つくのも、言葉や詩に鋭敏であることの証でもある。傷ついた心が、ひるがえって途方もなく美しい詩を生み出すことができる。
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@fampine
松下育男
6 years
理由もなく 不機嫌になれてしまう相手が そばにいる間は 幸せなんだと 思う 明日からはもっと優しく 柔らかく 接してあげたいと思える人の 近くにいる間は 幸せなんだと 思う 気をつかわないでいることに 慣れてしまってはいけないんだと 反省している間は じゅうぶんに幸せなんだと 思う
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@fampine
松下育男
4 years
これが、本日の読売新聞に載った詩です。 わたしたちはやわらかい とてもやわらかい
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@fampine
松下育男
9 months
人に見せるために詩を書くのではない。書きたくなるから書くのだ。たまには、目も当てられないほどひどい詩を書いて、詩とわたしで、笑いあったっていいじゃないか。詩がうまく書けたってそれはそれだけのこと。詩とわたしと見つめあってどれほど幸せでいられるかが大事だと、詩もわたしも思っている。
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@fampine
松下育男
3 years
詩の上達法は(1)たくさんの詩を読み(2)たくさんの詩を書くこと。 (1) 読むだけではなくて、心を動かされた行に線を引く。その線の中に、詩がどうあるべきかが込められている。 (2)書くだけではなくて、いらない言葉は全部消してゆく。読んでくれる人の負荷になるような行は速やかに削る。
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@fampine
松下育男
2 years
時々思い出しておこう。 ー むずかしい言葉を知らなくても、よい詩は書ける ー 特別な体験をしたことがなくても、よい詩は書ける ー 自慢のできることなんてなにもなくても、よい詩は書ける ー 人より秀でていなくても、よい詩は書ける 忘れずにいよう。
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@fampine
松下育男
3 years
ということで、本日71歳になりました。 ぼくは37歳の時に自分を見失いました。忘れられない日でした。今でもその日を繰り返し思い出します。 それまで無口だったぼくは、その日からとめどなく話をする人になりました。 あれからいろいろあったけれども、なによりも家内と娘に感謝。ありがとう。
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@fampine
松下育男
2 years
投稿して認められたい、詩集を出して賞をとりたい、という気持はわかる。人だから。 でも、それらはしょせん派生的なものでしかない。 もっと手前にある「詩を読んでうっとりし、詩を思いついてドキドキしながら書く」というところにこそ、ほんとの詩のありかがある。 それを忘れると苦しくなる。
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@fampine
松下育男
1 year
ぼくは37歳のときに、人生のどん底にいた。ただ一日中泣いていた。たくさんのものが失われた。ぼくの中にはもう何も残っていなかった。それから、ともかく会社に行って仕事をしようと立ち上がった。必死になって働いた。ある日、もう一度詩を書いてみようと思った。ぼくとぼくの詩は少し変わっていた。
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@fampine
松下育男
5 years
僕もうっかりやってしまうけど 詩では避けたいこと 10個 漢字二文字の抽象語 体言止め 詠嘆の「ああ」 なんでもかんでも並列 お手軽な擬人 ゆるい比喩 はやり言葉そのまま とりあえず「愛」 なにかと言えば「空」 自分だけ気持ちよくなりすぎ これだけ気をつけるだけで 詩は変わってくると 思うよ
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@fampine
松下育男
3 years
いつもすぐれた詩を書ける人なんて、いない。つまらない詩をいくつも書いている内に「これはいいかな」というものがホントにたまにできる。 さらに、書いた時には「これはいいかな」と気が付かないことがある。だからデキソコナイの詩は捨てない。デキソコナイの束を読み返すところから次の詩に移る。
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@fampine
松下育男
3 years
僕はまた詩集を出そうとしています。前の詩集『きみがわらっている』を出す時には、これが最後の詩集になるだろうと思っていました。あれからずいぶん経ちました。近刊予告のコピーにもあるように、僕のぜんぶを入れたつもりです。『コーヒーに砂糖は入れない』(思潮社)そのうち恥ずかしげに出ます。
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@fampine
松下育男
3 years
正直、この人は詩作に向いていなのではないかと思える人もいる。みんなが普通に感じていることを、ただ詩にしてくるだけだ。それでも熱心に書き続けていると、ある時、その場所から抜け出られていることがある。ぼくは改めて創作というものの不思議さと深さに驚く。詩作は長距離走。書いてさえいれば。
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@fampine
松下育男
4 years
詩なんか書いていたってなんの役にもたたない、と思っている人がいる。そういう人に反論をするつもりはない。思っていればいい。でも、一度でも書いたことのある人はわかっている。書くこと自体が、生きる意味をつかむことだと。折れそうになる心を支えてくれるのだと。私を生かしてくれているのだと。
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@fampine
松下育男
1 year
詩人っていうのはね、詩を書いている時だけが詩人なのではないんだ。目がさめてから夜眠りにつくまで、ずっと、すみからすみまで、びっしりと詩人であることなんだ。一日中、感性の窓を開け広げて、生きていることそのものから、言葉を抽出してゆくことなんだ。難しそうだけど、そうでもないんだ。
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@fampine
松下育男
2 years
とても評判がよい詩でも、読んでみるとピンとこないことがあります。そうであっても、自分には詩がわかっていないのだと絶望することはないのです。人それぞれに、固有の「詩であること」の本質があります。自分に深く落ちてゆく詩だけを、しっかり抱きしめていればよいのです。人と違っていいのです。
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@fampine
松下育男
3 years
病気で学校を休んだら、先生が見舞いに来てくれて学習雑誌を1冊くれた。文字を知ったばかりの頃だった。夢中になって幾度も読んだ。キツネの話や竜巻の話を、60年以上経った今でも覚えている。言葉は感動を生み、読んだ人に生涯寄り添ってくれる。詩を書こうとするときに、戻ってゆくのはあの雑誌だ。
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@fampine
松下育男
2 months
きつい仕事に追いつめられている勤め人も、いつか、かつてその人が望んでいたような詩人になれますように。 子育てと家事に暇のない主婦も、いつか、かつてその人が望んでいたような詩人になれますように。 いったん文学から逃げた人も、いつか、その人が望んでいたような詩人になれますように。
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@fampine
松下育男
1 year
私の詩は 多くの人に読まれることは ないかもしれない でも この世のどこかに 私とつながれる人が きっと一人はいてくれるだろうと 信じているのです そのために満ちる思いを 私は詩に注ぎ込んでいます それでじゅうぶんなのです 詩は 常にたった一人への できうる限りの生真面目さでありたい
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@fampine
松下育男
2 years
詩はこうでなければいけない、というものはない。学んで深めてゆく詩もあれば、学ばずに深まってゆく詩もある。だから詩は、作り上げるものではあるけれども、探しあてるものでもある。私らしい詩、というのがきっとあって、見つけられるのを待っている。私の詩に巡り合うまでは、書いていたいと思う。
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@fampine
松下育男
4 years
僕は若い頃から詩を書いてきたけれども、30代で突如書けなくなった。もう書くことはないと思っていたが、50代のある朝、「本当に書きたいものを書いておこう」と思い、また書き始めた。あの日の思いは忘れずにいたい。人にどう評価されるかは大した問題ではない。人一人、何を書いておきたいかなのだ。
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@fampine
松下育男
11 months
幾度も言ってきたことですが、詩の読みを勉強するのに一番よい方法は、詩を読んだらその詩の感想を書くことです。変な言い方ですが、感想を書くから感想が出てくるのです。そしてその感想は、詩をより理解させてくれ、詩を書く力をも育んでくれます。ぼーっと読んでいてもいいけど、感想を書くのです。
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@fampine
松下育男
3 months
詩は、自分だけが知っていることを、知らない人に教えるものではない。 詩は、誰もが知っていることを、あらためてそうだったと、心底思い出させてくれるものだ。 だから、自分が突出した人ではなく、どこにでもいるありふれた人間だということは、詩作にとってとても大事なことなのだと、ぼくは思う
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@fampine
松下育男
5 months
西城秀樹さんは、二度目の脳梗塞から復帰したあと、「大きな楽団の前で歌うのもいいけど、どこかの家庭に行って、ピアノひとつの前で、その人のために歌いたい」と言っていた。 ぼくはたいした詩人ではないけれど、思いは同じだ。言葉が好きで、言葉に傷つきやすい人のもとへ行って、詩を語りたい。
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@fampine
松下育男
3 years
書きたいことがあるから、書くのではないんだ。書いてから、書きたいことがわかるんだ。 自信があるから、詩を書くのではないんだ。自信を持てるように願って、ずっと詩を書いているんだ。
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@fampine
松下育男
1 year
詩は心細い文学です。 俳句や短歌、川柳と違い、用意された器がないのです。 最初につかまるところがないのです。 まったくなにもない所に、わたしは一から作り上げるのです。 ですから詩は、悲しくなるほど激しく失敗することのできるものです。 それゆえわたしは詩を、こよなく愛するのです。
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@fampine
松下育男
3 years
僕は壮年期に15年ほど詩を書けなかった。それでも勤め人の日々は忙しく充実していた。もしあの頃に無理をして書いていたらどうだっただろう。ただ消耗していたのではないか。あの頃に書かなかった詩を、老人になって書いている。詩は書ける時に書けばいい。書けない経験ほど詩を深めるものはない。
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@fampine
松下育男
7 months
詩を書いていて、多くの人に認めてもらいたいと思うのは、あたりまえだと思う。 ただ、人に認められるような詩を書こう、なんて思い始めると、書いている中心がぐらぐら揺れてくる。 人がどう思おうと、私が書きたいことを書きたいように書いてゆく。その覚悟が、むしろ人に鋭く伝わるのではないか。
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@fampine
松下育男
1 year
僕は大学を卒業して、向いていない仕事に就きました。でも、その仕事をすることで、細々した感情に日々揺すられ、想像力ではとてもたどり着けない経験をすることができました。それは生きていることの肝要な部分そのものであり、巡りめぐって、僕の生と文学を豊かにしてくれたのだと思うのです。
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@fampine
松下育男
2 years
たくさんの詩人の詩を読むことも大切なことではあるけれど、やはり、好きで仕方がない詩人の詩を、繰り返し読んでゆくことの方が、詩作に結びつくと思う。 ひとりのさびしげな詩人は、あるいは一篇のすぐれた詩は、何度も読まれるために生まれたのだし、それを読む人に、自分は選ばれたのだから。
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@fampine
松下育男
2 years
詩を書く時にはね 普段はつかったこともない言葉を わざわざ持ってくる必要は ないんだ 手持ちの よく慣れた日本語だけで なんでも書ける 本当なんだ いつもの言葉を つかうからこそ ぎりぎりの思いが注ぎこめるのだし 読む人にも 少しはわかってもらえる 単純だけど 忘れてはいけないことなんだ
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@fampine
松下育男
1 year
若い頃にはずいぶん投稿をしたけれども、あまり入選しなかった。だから、自分の詩は大したことないのだろうと思った。それでも書きたかったので書き続けた。そんな時、石原吉郎がぼくの詩を、複数の雑誌で採ってくれた。たいていの選者には落とされても、ひとりのかけがえのない人に通じることがある。
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@fampine
松下育男
3 years
自分には華やかな才能はない と ある時点で気がついた それでも詩を書き続けようと 決意した 地味で がんじがらめの詩しか 書けなくても 夢中になって 書いてゆくしかない なんだか わけがわからない命だけど ただむしょうに 書きたくなってしまう 生まれてきたのは たぶんそのためなのだと 思う
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@fampine
松下育男
3 years
現代詩と言っても、書き方も内容もさまざまだ。 大きく分ければ、意味を大切にしている詩と、言葉の可能性を求めようとしている詩の、ふたつがある。 たまに、こっちの区分けの方が高級だと言い張る人もいる。 でも、高級だと思った瞬間に、それは詩ではなくなる。 人と同じだ。
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@fampine
松下育男
1 year
詩の雑誌を読んでいると、良さの全くわからない詩があります。昔からです。 そんな時は、 わからない詩を責めるのではなく、 あるいは わからない自分を責めるのでもなく、 ただ放っておくのが一番だと思います。 それぞれの場所で、みずからの詩を磨き上げることに専念するしかないと思います。
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@fampine
松下育男
10 months
詩を書いていて何が一番大切かと言えば、詩を書くことが楽しいと感じられる心だと思う。詩を書くことによる栄誉だとか権威なんて、なにものでもない。詩はひとりで楽しむもの。それを忘れると、詩ではなく別の得体の知れないものを書いてしまう。この世の勝ち負けなんて、遠くから見ればみな同じだ。
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@fampine
松下育男
4 years
子供の頃、詩は青春の文学だと思っていた。若者になって、張りのある詩が書けるのは50代までだと思っていた。60代になって、まともな詩が書けるのはあと10年だと焦った。もうすぐ70になる。歳なんて何の意味もないと感じる。詩は呼吸音の文学だ。焦らなくていい。生きている限り、いくらでも書ける。
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@fampine
松下育男
1 month
詩が批判された時よりも、詩がほめられた時の方が、危険だと思う。 詩がほめられた時にはどうしたらいいだろう。 いったんは喜び、感謝するだろう。 でも、いつまでもそこにはいられない。そこからきちんと、いつもの「何もない場所」に戻るようにしたい。 とても大事なことだと、ぼくは思う。
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@fampine
松下育男
3 years
詩を書こうなんて、思わない方が詩は書ける。自分の奥底に手を伸ばし、つかんできたものを言葉に乗せる。それだけで書いたものはみんな詩になる。つまりは覚悟の問題なのだと、僕は思う。露悪的になるのではなく、あるがままを書こうとする。ここにこうして生きてしまっていることだけを書こうとする。
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@fampine
松下育男
1 year
不機���な人生ですぐれた詩を書いているよりも 機嫌よく暮らしながらつまらない詩を書いていたい 詩をつくるための時間がないと、だれかを責めるよりも ない時間で書きとめた言葉に、わたしの命を込めたい 人に好かれるのを期待しているよりも 人を好きになる才能をあふれるほどに持ちたい
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@fampine
松下育男
3 years
「現代詩手帖」誌への投稿詩は月に1000篇ほど。そのうち採られるのは20篇ほど。つまり98%の人がうなだれている。ぼくもかつてはたくさんうなだれた。でも書き続けた。いくら落とされても書き続けた。人それぞれに自分の詩を掴める時期は違う。投稿した詩が落とされた時ほど、詩を深く考えた時はない。
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@fampine
松下育男
1 year
詩は平等な世界です。谷川俊太郎さんでも誰でも同じなんです。谷川さんでも誰でも、何か詩が書けそうだなという発想を掴んだら、すごく夢中になって書きます。書いている間はとても幸せな気分になれるんです。書いている時はそれぞれに幸せなんです。その幸せにこそ、詩の意味があるんです。
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@fampine
松下育男
3 years
ぼくは若い頃に詩に夢中になって、でも30代で詩を諦めた。それから歳をとってまた書き始めた。書き方は体がおぼえていた。 詩を諦めたと考えずに、長い間待っていただけなのだと考える。 一度詩を書いたことのある人は、書きたいという思いがあれば、生涯好きな時にまた書ける。いつでもだれでもだ。
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@fampine
松下育男
4 months
詩作で気をつけていたいこと。 1 易しい詩を書くことと、安易に詩を書くことは、同じではない。 2 思いついた発想のほとんどは、ありふれている。 3 幼稚に見える詩は、時に、賢く見せようとする詩よりも、胸をうつ。 4 意味ではたどり着けない感動も、いったん意味を通過する必要がある。
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@fampine
松下育男
1 year
とうとう罹ってしまいました。 コロナ陽性です。 昨夜、熱と咳に耐えられず、救急車で病院に行きました。 深夜に家に帰って、それから隔離されています。 以前の喘息が出てきていて、息がしづらいのが一番つらい。 寝てます。
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@fampine
松下育男
1 year
詩人って、いつも傑作を書く人のことばかりをいうのではない。 むしろ、いつもはなんでもない詩しか書けないけど、10年に一篇、あるいは生涯に一篇でも、なぜか人の胸をうつ詩が書けてしまう人こそ、詩に、たゆまぬ願いを込めた、人間らしい詩人と言えるんじゃないかと、僕は思う。 詩は数ではない。
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@fampine
松下育男
1 year
ふつうの人がちょっとした紙に書いたちょっとした詩や言葉が、すごく心に入ってきて、いつまでも忘れられない、ということがあります。 そんな時には思うのです。人それぞれにとっての「詩」とは本来そういったものであり、そんなに大げさなものではないのだと。 詩人に有名も無名もないのだと。
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@fampine
松下育男
2 years
詩は、無理に書こうとすると却って書けなくなります。だから普段は普通にしていていい。ただ、意識の底では心動かされるものを常に探っていたい。いつでも書ける体勢で、感動へ前のめりになっていたい。そうでないとずっと書けずに終わってしまいます。書こうとするのではなく、書ける状態で待つこと。
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@fampine
松下育男
2 years
書いたものは、誰もがわかってくれるわけではない。それでもほんの少しの可能性を信じて、心をこめて発信し続ければ、人へのかすかな通り道ができることがある。この奇跡的な書評を、ぼくは深い感謝とともに両手で素直に受けとりたい。
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@fampine
松下育男
3 years
詩だけを書いて暮らしてゆくことはできない。おとなになれば仕事をする。仕事というのは辛いもので、体も心もぼろぼろになる。詩なんか書けなくなる。ただ、時には落ち着いた日もあって、そんな夜には久々に詩が書ける。ぼろぼろになって頑張っている日々の、そのぼろぼろが、詩に深みを齎してくれる。
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@fampine
松下育男
3 years
詩を書いていて大切なことは、結果を求めすぎないこと。自分の能力を目一杯使って詩を書く。そのこと自身に喜びを見出す。そのことに集中して幸せに過ごそうよということ。誰かの詩と比較したり、誰かに褒められることばかり期待したり、そういうことにあまり心をとらわれないようにすることだと思う。
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@fampine
松下育男
2 months
詩が本当に好きなのならば、すぐに詩に「結果」を求めようなんて、しないはずです。 詩が本当に好きなのならば、詩と二人きりでいるだけで、満足して生きていけるはずです。 詩が本当に好きなのならば、詩に飽きても、詩に飽きられても、またいつか、どちらかが、相手の手を握ろうとするはずです。
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@fampine
松下育男
1 year
昨日の朝ドラ「舞いあがれ」で又吉直樹さんが「息をするために詩を書いていた」と言っていた。 その言葉を聴いてぼくは、朝食の手が止まった。 僕の場合は逆だった。 息をするために詩を捨てた。そんな時期があった。 なんとか息ができるようになってから、自分のためにまた詩を書き出した。
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@fampine
松下育男
1 year
わかりやすい詩というのは、わかりやすさそのものに価値があるのではない。何からの感動をもたらすわかりやすさだから意味を持つ。 同様に、わかりづらい詩というのは、わかりづらさそのものに価値があるのではない。何からの感動をもたらすわかりづらさだから意味を持つ。 詩は、表れ方の奥を読む。
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@fampine
松下育男
9 months
自信のない人が好きです。 自分なんかによい詩が書けるわけがないと、はなからあきらめている人を、ぼくは好きです。 でも、そういう人こそ、 誰にも迷惑をかけないのだから たまには 「私にもきっといつかすごい詩が書けるはずだ」と、 自分をその気にさせてもいいのではないかと、ぼくは思います。
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@fampine
松下育男
3 years
ところでヘタな詩を書いている人は不幸で、気の利いた詩が書ける人は幸せでしょうか。ぼくが思うのは、詩の良し悪しというのは大した問題ではなくて、人はそれぞれ各々の才能のなかで満足をつかんでいることが重要だということ。創作の喜びを持つことができたのなら、他のことは大きな問題ではない。
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@fampine
松下育男
3 years
人を感動させようなんて気持ちで書いても ろくな詩はできない 人の心をつかむなんて できるはずがない 思い上がりだ できるのは 自分の気持ちのギリギリのところを ひたすら 書いてゆこうとすること そうしていると たまに だれかのさびしいギリギリに 触れてしまうことがある 詩ができる瞬間だ
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@fampine
松下育男
2 years
これから詩を書いてみようとするのなら、とにかく好きなものに感動することだと思う。その感動が私の中をどのように流れたかを、じっと感じとる。その、感じ入ったものを一つずつ文字の型へ流し込む。それだけのことだと思う。感受性を開いて真面目に生きていれば、いやでも詩は手からあふれてくる。
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@fampine
松下育男
1 year
詩は比喩だと言う人がいる。でも、比喩を使わなくても詩は書ける。ぼくは比喩をほとんど使わずに詩を書いてきた。言葉の骨組みだけでも詩は書ける。言葉の意味だけでも詩は書ける。言葉を無理に捻じ曲げなくても詩は書ける。言葉はそのまま、何の調理もせずに、ナマの日本語のままでも、詩は書ける。
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@fampine
松下育男
3 years
昨日、匿名詩で紹介した人は、たぶんどこにも投稿もせず、一人きりでコツコツと自分の詩を磨き上げ、手元にためています。月にひとつだけ、僕のところへ送ってきます。だから読者は僕だけなのだと思います。それも見事な詩との付き合い方です。それぞれのやり方で、詩の手を握っていればいい。
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@fampine
松下育男
3 years
ぼくはもう70歳になるけれども まだ代表作を書いていないと信じている 人によって それぞれに 才能が伸びてゆく時期は 違う だから 人から見たら なにを言っているのかと 笑われるだろうけど そんな嘲笑を見返すように いつか そのうちに 僕はほんものの詩人になるだろうと 信じて生きている
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@fampine
松下育男
3 years
落とされ続けていた僕の詩を 選んでくれた人がいた 石原吉郎だった 僕はその頃 石原さんのことを知らなかったから あわてて図書館に走って 石原さんの詩を読んだ 読んでいるうちに 震えがきた 心底震えた この人が 僕の書いた詩を読んでくれたんだ と思ったら もうなにもいらないと 感じた
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@fampine
松下育男
2 years
たたかわない詩があってもいいと、僕は思います。勝とうとしない詩。自分にもたれかかれる詩。手をかざせる詩。指先があったまる詩。書いた人のほかにはだれにも読まれずに生涯を終えてしまう詩。それでもその人には丹念に幾度も読まれて満足して終える詩。内気で外へ行けない詩。書いた人のような詩。
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@fampine
松下育男
2 years
「毎日詩を書いているけど、なんだか無駄なことをしているのじゃないかと感じる。どうせわたしが書くものなんて、と思ってしまうことがある。人の詩ばかりがまぶしく感じる。」 それって、正常だと思う。 まぶしくはなれない詩でも、書きたいと思ってしまう自分を信じて、書き続けていいと思う。
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@fampine
松下育男
3 years
「いつか自分の詩集を持ちたい」という気持ちは、すごくわかる。ぼくもそうだった。ずっとそのことばかりを考えていた。出してみればわかるけど、詩集を出すことは生きる手ごたえをつかむことでもある。それから「いつか自分の詩集を持つ」という思い自体が、折れそうになる心をすでに支えてもくれる。
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@fampine
松下育男
3 years
もう60年も詩を読んでいるのに、実のところまったくよさのわからない詩人が少なからずいる。こんなのどこがいいんだとか、だから日本の詩はだめなんだとか、思いがちだけど、そんなことはない。詩の読まれ方は多様であるべきだし、人の読みを尊重しなければ、自分の読みの価値もなくなる。そう思う。
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@fampine
松下育男
1 year
どんな詩人になるかは、自分で決められる。大抵、思っていたような詩人になれる。ただ、どんな詩人になったとしても、詩を書き始めた頃と何も変わらない。新しく書こうとする詩の前で、途方に暮れ、とっかかりを見つけ、作り上げる喜びに震える。詩人にさかい目はない。有名も無名も。だから詩は素敵。
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@fampine
松下育男
3 years
詩を書いて幸せになる人と不幸になる人がいる。幸不幸は、詩に何を求めたかによるだろう。 書いたものが人に認められることに、人生の比重をかけることはとても危険。 自分ではどうしようもないことだから。 ただひたすらにうっとりと書いてゆくこと。詩とともに生きたいのなら、それだけを守る。
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@fampine
松下育男
2 years
詩の投稿というのは、入選していない詩も、選者は結構覚えているんです。だから落ちた詩の続きを極めていっていいんです。先月落ちたからこれでゼロで、今度はまた全然違うのを書こうというふうに思わないことなんです。自分が信じる詩をひたすら書いてゆくことなんです。そう思います。
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@fampine
松下育男
1 year
詩はすぐ近くにいてくれます。いばっていません。つらい時に好きな詩を読めば、ああそう言えばこんなにきれいな世界があったんだって思い出せるんです。普段のせっぱつまった精神状態から、ふっと気持ちが楽になるんです。たったひとつの詩の言葉で、ともかく生きてゆこうと、思えることがあるんです。
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@fampine
松下育男
5 months
お正月です。 おめでとうございます。 今年も 何もせずにいて、「恥をかかなくてよかった」と、安堵しているよりも、 稚拙でも、やっていって、あざけられていた方がいい と、思いながら、 詩とともに、好きなことを、ひとつひとつ、やってゆこうと、思います。
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@fampine
松下育男
10 months
詩作で忘れてならないのは、自分の心理や感情などというものは、読者にとっては何ほどのものでもないということです。常に具体へ、ということを肝に銘じる必要があります。人をひきつける具体的な「物」や「言葉」が入っていれば、それだけで少なくとも何の価値もないものからは逃れることができます。
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152
@fampine
松下育男
1 year
詩の世界は狭いし、詩を愛する人はそれほどに多くはない。そういう狭い詩の世界の中で、詩の素晴らしさを紹介してゆくことをしていきたいと思う。狭い場所で、自分の詩の方がお前よりもすごいんだというような小競り合いをしたって仕方がない。好きな詩を思い切り好きでいること。それだけなんです。
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@fampine
松下育男
2 years
この4月に僕は新しい一冊の本を出します。詩を書こうとしている人のための本です。詩はどれほどに僕たちを力づけてくれ、生きようとする方へ手を引いてくれるかを書いた本です。定年後、なぜ僕は詩へもどってきたのか、ずっとわからないままでいました。この本を出すためだったのです。
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151
@fampine
松下育男
2 years
詩を書いていると、幸運にもたまに採りあげてくれたり、反響があったりする。でも、それもいっときのこと。結局はほっとかれる。詩を書くというのは、ほっとかれることなのだと思う。ほっとかれるから自分の奥底へ思う存分入り込める。その奥底に、たまにわかってくれる人がいる。不思議だ。
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148
@fampine
松下育男
2 years
もう長いあいだ詩を書いているから、自分の詩のつまらなさもよくわかっている。思えば退屈な詩をたくさん書いてきた。71歳になって、それでも書き続けていることに特別な理由はない。書きたくなってしまうからだ。切ないほどにだ。詩を書くよろこびって、できあがった詩のよしあしだけじゃないんだ。
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@fampine
松下育男
1 year
詩は一部の有名な詩人だけが書くものではありません。誰にでも書けるし、書いてみれば自分が知らなかった自分を見つけることができます。 詩は、私たちのすぐそばにあります。何をやってもダメだなと自分で思っている人こそが、その思いを正直に書ける文学です。不思議で、すばらしい表現形式です。
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@fampine
松下育男
4 months
詩を書こうとする時には 自分を大きく見せようとしないこと それから どこかからきれいな言葉を連れてくるのではなく いつも使っている言葉だけで その言葉のよさを全力で引き出すようにすること 自分のためではなくて あくまでも書いているその詩の幸せのために 書くこと
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@fampine
松下育男
5 months
書いた人がどんなに偉いか とか 書いた詩がどこに載っているか とか そんなことはホントにどうでもいい 詩はいつだって 裸のままで読まれるべきだと ぼくは思う 優劣をつけたり 勝ち負けを決めることには うんざりだ 詩はありのままの心で書かれ ありのままの心に そっと入り込む それがすべてだ
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@fampine
松下育男
1 year
詩を読む人はほとんど詩を書く人です。つまり、送り手と受け手が分かれていません。それぞれの人がそれぞれの詩を書き、さまざまな人の詩を読みます。ぼくが詩を好きな理由の一つに、この状態があります。詩を書いている人は誰も偉くなんかないのです。お互いがお互いの詩に、うっとりするだけです。
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@fampine
松下育男
11 months
ひとつの詩を書いて、誰かに何かを言われたとします。でも、その助言に従って書き直しても、なかなかうまくいきません。 たぶん「自分で感じたものを自分の言葉で書いた」という、一番大切なところが汚れてしまうからなのだろうと思います。 根本では、人の言葉よりも自分の感じ方を信じていたい。
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147
@fampine
松下育男
2 years
ずっと詩のスタイルが決まらずに、毎月違った感じの詩を送ってくる人がいる。テーマもばらばらだ。それでも熱く書いているのだろうなというのは分かる。部分が輝いている。そういう人って、自分の場所が見つからないだけ。思いを途切らせなければ、いつか見つけだす。見事な詩人になれる。
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@fampine
松下育男
2 years
おじいさんになってしまったけど、全体が均一におじいさんになってしまったわけではない。確かにおじいさんの部分がほとんどなのだけど、そうでもないところが残っている。めったに来ない詩の依頼があって、頑張って書いて、編集者に送る時は、おじいさんの心ではない。ずっと変わらない心でいられる。
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@fampine
松下育男
1 year
生まれてきたのだから生きていようよ。言葉を話せるのだから美しく伝えられるようになろうよ。詩を書こうよ。でもそれは、決して人に勝つためではなくて、単に、自分をこの世に、あるがままに残すための詩を書こうよ。生涯それを求めて、書いていようよ。しっかりと、しあわせな気分で書いていようよ。
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@fampine
松下育男
3 years
どんな詩を書けばよいのか わからなくなった時には がむしゃらに人の詩を読むのではなく あるいはかつて書いた自分の詩を読むのではなく いったん全部の詩から遠ざかって なにもないところで いったい自分らしさってなんだろうと いうところへ 手ぶらで帰ってみることだと 僕は思う
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@fampine
松下育男
8 months
詩というのは、服のようなものだと、僕は思っています。 人それぞれに、自分に似合った詩があるのです。 よそゆきの、いかめしく人を感心させる詩があってもよいし なんでもない、自分が楽でいられるための詩があってもよいのです。 よく縫えた詩は、好きな人に着てもらいたいと、切に思うのです。
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