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ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer Profile
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer

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◆鮪◆ドーモ!◆サイバーパンクニンジャ小説ニンジャスレイヤーの公式連載アカウントです◆書籍はKADOKAWAから発売中。漫画はチャンピオンREDで連載中◆実況とFA #ニンジャスレイヤー #ウキヨエ◆DM @dhtls ◆Discord https://t.co/8hCZwh87kw

ネオサイタマ
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ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
28 days
◆速報◆ニンジャスレイヤー原作書籍シリーズが再起動! .第4部「エイジ・オブ・マッポーカリプス」も待望の書籍化開始! .
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ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
9 hours
【続く】.
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9 hours
セバタキを抱きかかえ、タタミを転がる彼女のニューロンは凄まじい速さで駆動。泥めいて鈍化した時間の中でブギーマンが思考映写機に屈み込み、それを長いマントの中に易易と呑み込む姿を垣間見る。「SHHHH……」息遣いが聞こえ、冷気が部屋を満たす。そして背後。庭園に赤黒い隕石が落ちた。 30.
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9 hours
ヴェイルは頭を押さえた。なにか不穏な影が、地平のようなヴィジョンが、ニューロンに残響した。ブギーマンが壁からタタミに踏み出す。ヴェイルは全身に電気を駆け巡らせ、セバタキにタックルした。その衝撃で殺してしまったかもしれない。だが、それが考えうる最善の行動だ。彼女は倒れ込んだ。 29.
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9 hours
「まるで昨日の事のように思い出す」ヴェイルは目を細めた。「君は随分、この品を気にしたよね」「それはそうだろう。驚異の世界だ」セバタキは微笑した。「君は驚異の世界そのものだった。この機械はいわばその象徴だよ」思考映写機は幻燈めいて、壁にブギーマンの長い立ち姿を映し出す。 28.
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9 hours
「ああ。君から預かったままだ。捨てる必要も」「ない。そうだね」ヴェイルは頷いた。思考映写機。テスラ・ニンジャが残した形見で、人間の網膜から思考を読み取り、映し出す。デン・ジツによるパルス読解を、機械で再現しようとしたのかもしれない。どのみち、正しく動く品ではなかった。 27.
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9 hours
「相当古いものだ。子供の頃に好きでね。今更捨てる必要もないから、取ってある」「持ちが良いことだ。収集家だものな」ヴェイルは真鍮のルービックキューブや古い眼鏡などをあらため、やがて部屋の隅に置かれた品を見た。映写機めいた小さな機械だった。「待って。これは、センセイの?あの時の」 26.
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9 hours
「タタミのにおいだ」ヴェイルは呟いた。まず目に入ったのは、「不如帰」とショドーされたカケジクだ。そして柱時計。今も動いている。「あれは正確な時間?」「恐らくは」セバタキはガラス棚に、マスラダのオリガミを置く。「なにこれ。昔のマンガ雑誌だね」ヴェイルは表紙に触れた。 25.
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ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
9 hours
雨が降り始めた。庭園に霞がかかる。「ゼンだね。だけど、君はあまり濡れないほうがいい。室内に戻ろう」「ああ」セバタキはオリガミを箱に入れ、懐にしまった。二人は庭園に背を向け、ショウジ戸を開けた。セバタキの収集品の殆どは別邸にある。ここにあるのは幾つかの、より個人的な品ばかりだ。24.
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10 hours
「オミヤゲ、気に入った?」「勿論だ。恩に着る。ヴェイル=サン。これで私も思い残すことはない」「そんなふうに言い切って良いのかな。私にはわからないね、その感覚。五分後の天気だってわからない」「気象予報にアクセスすればわかってしまう。そういうものだ」「ああ言えばこう言うだな」 23.
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10 hours
セバタキは言葉を探しながら言った。「あれらのオブジェクトが、彼自身にももはや再現できないものだとしても、少なくとも彼は今も、こうして作り続けているのだろう。それがわかったのは、嬉しく、頼もしいことだ。損なわれた先に咲く花は、ただまっすぐ育ったものとは違う景色を作るだろう」 22.
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10 hours
「でも……」「ああ。赤黒の、謎めいたオリガミ・オブジェクトは、彼のものだと考えた。消息を絶ち、しかしそののち、凄いものを生み出したものだと」「もう作る事はできないと言っていたよ」「そう言ったのなら、そうなのだろうな。残念ながら」セバタキはオリガミに注意深く触れた。「いや……」21.
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10 hours
ヴェイルは瞬きした。セバタキはオリガミを受け取り、じっと見る。「かつて見たものは、魂の腐蝕の逆転とでも言おうか。エメツを使い、質量を言葉たらしめた。そこに心惹かれるものがあった。彼がその後、つくる事を止めてしまっていたら残念な事だと思った。この都市には様々な苦のかたちがある」20.
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10 hours
「……そうか」セバタキの視線がオリガミに吸い込まれる。ヴェイルは語った。「一応、これが今の彼の習作という事になる。都市のオリガミは実際、マスラダ・カイの作だった。私が触れて確かめたから間違いない。ただ、あれらはどうも特異な成り立ちをしていて……」「本人も扱いかねている、か」19.
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10 hours
二人はエンガワに腰を下ろした。「ゼンだね。だけど、トラディショナルだな」「住まいも、前衛的な方が良いか?」セバタキは苦笑した。ヴェイルは咳払いし、懐から「それ」を取り出す。「オミヤゲだよ」黒い紙箱を開き、ワ・シで折られたオリガミを見せた。「マスラダ・カイに会ってきた」18.
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10 hours
「今日は、だいぶ良いんだよ」ヴェイルを迎えたのはセバタキ自身だった。補助杖をついている。「あまり無理するなよ」「動ける時は、動いたほうが良い」「そう」二人は中庭を見る。カニドロイドがチャッチャッと音を立て、苔むした岩に影を作る松の木を剪定している。 17.
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10 hours
【スティル・ワールド】#9
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10 hours
「どうしたの?」「いや、何でもない」顔を逸らし、拭った掌を見ると、それは赤い血だった。反射的に彼はある方角に向き直った。その方角は、何だ? 16.
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10 hours
「何がだ」「謝礼金よ。ユトリは多分、お金がないの。あの子のかわりに、私がお支払い致しますから」マスラダは首を振った。「おれは代理だ。この件は、あいつ……カノープスへの依頼だった。おれは、代わりだ」「そうもいかないわ」「そう言うなら、食事とチャを貰……」マスラダは目を押さえた。 15.
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ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
10 hours
イサリは口元を震わせた。「いつか、月に連れて行ってあげるって言ったわ。それで、三日月のペンダント。ロマンチックよねえ……」やがて、マスラダを見た。「あなた…… "代理人" ……いやねえ、何かしら。もっと名前があればいいのに。あなた、お礼はどうしたらいいかしら?」 14.
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11 hours
「忙しいんだろう」「あの子もそんなふうに言うわ。でもね、いいのよ。ペンダントを探すように、あなたに依頼してくれたのは、ユトリなんでしょ?」イサリはガラスケースを閉じる前に、もう一度、ペンダントの三日月を開き、写真をうっとりと見つめた。「間違いないわ。本当にありがとうね」 13.
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