ネット印刷大手のラクスルは27日、GMOあおぞらネット銀行と連携し中小企業向けの銀行サービスを始めると発表した。法人向けの他行宛て振込手数料を119円と業界最安水準にする。経費を削減したい中小企業やスタートアップの利用を促す。GMOあおぞらネット銀の金融サービス基盤を外部企業に提供するBaaS（バンキング・アズ・ア・サービス）を活用し、「ラクスルバンク」を開始した。想定する顧客はラク

住友生命保険は2026年4月から転勤手当を引き上げる。転勤が決まった職員に一時金として10万円を支給し、入社10年目程度の中堅以上の職員には最大60万円を支給する。転勤による離職を防ぐ狙いがある。中堅以上の社員に対し、転勤後の3年間にわたって年2回の

日銀の野口旭審議委員は27日の講演で、為替や資産価格の動向は「金融政策にとって��重要な波及チャネル（経路）だ」と述べた。円安の進行が輸出の拡大や輸入物価の上昇といった影響を通じて、経済や物価を押し上げるとの見方を示した。円安が加速すれば利上げの必要性が高まるとの考えを示唆した。大分市で開いた金融経済懇談会で講演した。名目金利から物価変動の影響を考慮した実質金利が低い状態が過度に長くつづけば、「

高市早苗政権は21.3兆円の大規模な総合経済対策を閣議決定した。市場では高市政権による財政拡張的な政策への懸念などを背景に円安や長期金利の上昇が進んでいる。アベノミクスの継承を掲げる新政権のもとで日銀はどう動くのか。有識者に聞いた。利上げ見送り「円安が一層進行」　東短リサーチ社長・加藤出氏――国債市場で進む金利上昇の背景をどうみますか。「根底にはインフレ予想の高まりがある。インフレ下では日

みずほフィナンシャルグループ（FG）は、傘下にみずほ銀行やみずほ信託銀行、みずほ証券などを持ち、総合金融グループを形成している会社です。みずほFGの執行役常務でグループCHRO（人事戦略・人的資源管理責任者）の人見誠氏に求める人材像などを聞きました。ひとみ・まこと　1993年一橋経卒、日本興業銀行（現みずほ銀行）に入行。2022年にみずほFGの執行理事で人事業務部長に就任。24年にグループ執...

大手運用会社が運用業務において生成AI（人工知能）の活用に乗り出した。三井住友DSアセットマネジメントは自ら判断して業務をこなすAIを開発し、投資先の企業分析に使い始めた。ニッセイアセットマネジメントは企業の温暖化ガス削減目標などをAIが調査する。投資判断の精度を高めて運用力の底上げにつなげる。三井住友DSアセットは過去の運用チームの投資判断と思考プロセスをAIに読み込ませる。AIが議論のたた

会計不正の疑いが浮上しているニデックを巡り、日本取引所グループ（JPX）は10月に同社株を特別注意銘柄に指定した。指定の判断を下した日本取引所自主規制法人の中島淳一理事長は日本経済新聞のインタビューに応じ、今後同社の内部管理体制の改善を審査するうえで、「（開示内容が）投資家に納得感のあるものかを評価していく」と語った。特別注意銘柄は、不正会計の疑いなど内部管理体制の改善が必要な企業を指定するこ

スマートフォン専業証券のブルーモ証券（東京・中央）は、米大手運用会社のブラックロックと提携する。個人投資家向けに、ブラックロックの投資戦略を活用したデジタルでの投資一任サービスを日本で初めて提供する。これまでの若年層をターゲットにしたブランド戦略を見直し、一定の資産を持つ中高年層の顧客獲得に注力する。資産運用会社などが提供するポートフォリオのモデルに沿った運用は「モデルポートフォリオ運用」と呼

GMOあおぞらネット銀行は、グループ会社のあおぞら証券で社長を務める水町哲氏（58）が2026年1月1日付で社長に就任する人事を固めた。社長交代は約6年半ぶり。山根武社長（61）は退任する。18年の事業開始から初めて最終損益が黒字に転じ、事業の基盤が固まったと判断した。持続的な成長を目指し、経営者を交代する。27日にも発表する。12月25日に予定する臨時株主総会と26年1月1日の臨時取締役会で

三菱UFJフィナンシャル・グループ（MUFG）は26日、リーグワンに所属するラグビー選手らを対象に金融経済セミナーを開いた。2024年に官民で設立された金融経済教育推進機構（J-FLEC）の講師が家計管理や資産形成について講義した。金融リテラシーを高めることで、選手が競技に専念できる環境と引退後も安心した生活を送れるよう後押しする。ラグビー選手はけがや引退で収入が変動しやすく、学校教育で学ぶ機

日銀が26日発表した2025年4〜9月期決算によると、経常利益は前年同期比から13%減の1兆5509億円だった。株高を背景に保有する上場投資信託（ETF）の分配金が1兆5000億円におよんだものの、金利上昇に伴い利払い費が増えたことが収益を押し下げた。経常減益の主因は利払い費の増加だ。日銀は24年7月に政策金利を0.25%に、25年1月に0.5%に引き上げることを決めた。金利上昇の影響を受けて

三菱マテリアルは26日、同社グループの従業員向けに保険を手配している保険子会社の菱光サービス（東京・中央）を三菱UFJ銀行と資本関係があるエムエスティ保険サービス（東京・新宿）に譲渡すると発表した。本業ではない事業を手放すことで、中核事業に経営資源を集中させる。2026年3月31日に保険代理店事業を譲渡する。エムエスティ保険サービスは従業員の福利厚生の充実に向けた保険のほか、企業の建物などへの

金融庁は26日、金融審議会（首相の諮問機関）の作業部会を開き、暗号資産（仮想通貨）規制の方向性を盛り込んだ報告書案を議論した。インサイダー取引や情報開示を巡り、従来の有価証券を想定した厳格な規制を適用することで合意した。作業部会は報告書の取り扱いを座長に一任し、年内に正式にまとめる。金融庁は2026年の通常国会に金融商品取引法改正案の提出をめざす。仮想通貨は近年、投資目的での取引が増えている

金融庁は26日に開く金融審議会（首相の諮問機関）の作業部会で、暗号資産（仮想通貨）規制の方向性を盛り込んだ報告書案を議論する。新たに金融商品取引法に位置づけ、未公開情報をもとに売買するインサイダー取引を禁じるなど市場の健全性を確保するのが柱だ。従来の有価証券を想定した厳格な規制の適用で、イノベーションを阻害しない制度設計には課題も残る。年内に了承を得られれば、金融庁は金商法改正案を2026年の

東京海上日動火災保険は企業のESG（環境・社会・企業統治）経営の取り組みを診断し、業界平均との比較や進捗度合いを「見える化」するサービスを導入する。ESGに関する非財務情報データベースを運営するサステナブル・ラボ（東京・千代田）が開発したシステムを東京海上日動の営業社員を通じて提供する。想定顧客は中小企業で、年100社の導入を目指す。電力使用量や女性管理職人数といったESGに関する取り組みを入

三井住友フィナンシャルグループ（FG）は銀行業を担う三井住友銀行をはじめとして、SMBC日興証券、SMBC信託銀行、三井住友カード、三井住友ファイナンス&リースなどで構成する金融総合グループです。執行役専務でグループCHRO（最高人事責任者）を務める小林喬氏に、三井住友銀行の社風や求める人材像などを聞きました。こばやし・たかし　1990年京大法卒、太陽神戸三井銀行（現三井住友銀行）に入行。1...

Finance（金融）とInfluencer（インフルエンサー）を組み合わせたフィンフルエンサー。投資のガイド役として存在感を増す。著名人がフィンフルエンサーとなり、特定の金融商品を宣伝すれば「バズる」効果はより期待できる。一方で、ネット上で「バズった」銘柄への投資には危うさがひそむ。「この株は買いだ」「ビットコインはあす暴落する」といった信頼性の乏しい投稿が飛び交う。不適切な投稿が横行すれば

不動産販売のシノケングループ（福岡市）は2026年度にも家賃をデジタル通貨で支払うことができる仕組みを導入する。ゆうちょ銀行が導入予定のデジタル通貨「DCJPY」を活用する。入居者は月末などに固定されていた口座振替の引き落とし日を自由に設定できるようになる。DCJPYの口座から家賃が引き落とされる。DCJPYはブロックチェーン（分散型台帳）技術で発行・管理する「トークン化預金」の一種。従来の手

国際送金大手の英ワイズは25日、国内の銀行間送金網「全国銀行データ通信システム（全銀システム）」に接続したと発表した。フィンテック企業が接続したのは初めて。数日かかることもある国際送金の大半が20秒以内で可能になる。銀行以外の業者が参入することで、送金手数料の引き下げが進む可能性もある。銀行は国際的な決済ネットワーク「国際銀行間通信協会（Swift=スイフト）」を使って、送金メッセージ（支払い

日本生命保険は25日、銀行への出向者が内部情報を無断で持ち出していた問題で、赤堀直樹副社長らを1カ月5%の減給処分としたことを追加発表した。日本生命は18日に当時の幹部らを減給処分したと発表していたが、対象者や減額幅については明かしていなかった。朝日智司社長と元社長2人は1カ月30%分の報酬を自主返納した。18日の発表では減給幅などを非開示としていた。このタイミングで追加発表した理由について、