鈴木大治・あべの古書店（静岡）
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静岡浅間通り商店街に実店舗をかまえる古本屋です。1976年に開店し、今年で48年目になります。店員の別アカウントが「古書肆・書籍と処女／店員ゆうこ」 @InkRings です。 054－251－3289（店舗）
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店のシャッターを開けたら倒れていた。触れると崩れそうなので、思案しているところ。（あべの古書店主人）
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俺は高橋源一郎が嫌いなんだが、先の大震災の折、我々は被災地のために何をすればよいのでしょうと悩む学生たちに、高橋は、いままでと同じように変わらず学業を続けろ、君たちの分も私が義援金を送ってあるから、と言った。それで高橋は生活に困難が生じるレベルの寄付をしたそうだ。→
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心霊治療（催眠療法）を行った戦前の医師のアルバム。今から開くが、手が震えている。（あべの古書店主人）
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怒。何者かが百円均一ワゴンにコーヒー飲料をぶちまけていった。一瞬にして50冊ほどの古書が廃棄処分。白昼堂々路上での犯行。全力で呪詛する！（あべの古書店主人）
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中学生女子が関東大震災の生写真を買う。屍体が写っているので念のため大丈夫か彼女に確認する。他の購入品から察するに、災害のことを勉強しているようだ。まだ未来はあると思った。（あべの古書店主人）
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俺は高橋源一郎が嫌いなんだが、そのエピソードを知って、高橋は立派な奴だなと思った。日々の支払いに窮する俺は高橋のような真似は出来ぬが、出来ることはする。（あべの古書店主人）
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つげ義春さんが五十一年前に訪れて『長八の宿』の設定となった、伊豆松崎の山光荘（つげさんの漫画では「海風荘」）に泊まってきた。幸運にも、つげさんが宿泊した「倉の部屋（長八の間）」を使わせてもらえた。今も漫画の描写そのままに部屋が保存されている。（あべの古書店主人）
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老舗閉店のニュースに嘆く声を複雑な心境できく。「この店よく来たなあ」とか「学生時代の思い出が」とか、昔を懐かしんで店先を素通りする人たちを毎日店の奥から眺めている。あなたが昔読んだ小説が棚で埃をかぶっている。手にとって、再読するために買い求めてくれれば、当店ももう少し頑張れる。
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表情に幼さが残る、たぶん高校生女子。高橋義孝訳『ファウスト』上下二巻を帳場に持ってきた。経年でページの茶変色がきつい。「劣化がすすんでいるので二冊で100円にします」。黒マスクの兄らしき若者が「よかったな」と言うと、女子は黙ってうなずく。新しい年にファウストを読もうという女子高生。
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今敏『野球小僧』。大友克洋が急病で『アキラ』が休載となったため、代打に起用された。目次にはタイトルも今敏の名前もない。（あべの古書店主人）
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大学教授の外道っぷり。在野の研究者に、あんたが持っている資料がみたいと人を介してコンタクト。良い人過ぎる在野研究者はダンボール箱につめて大学に送った。それっきり音沙汰ナシ。もう半年。ウチも本を納品したのにセンセがお金を払ってくれない。10年ぐらい経過している。（あべの古書店主人）
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「万引き」で思い出したが、書籍の万引きを武勇伝として昔語りする連中がいるのはどういうことなのだろうと前々から思っている。自分の知る範囲では全共闘世代に万引き自慢人が顕著。親しくしていた年上の知人が書籍万引き自慢をしてきて、それ以来絶縁した。（あべの古書店主人）
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画像は死蔵品置場からの発掘物。この方面には詳しくないのですが、表紙の写真の人はヤクザのようで恐いですね。今の音楽好きな若者からすれば1983年など前前前世で、こういう本も紙クズ同然。（あべの古書店主人）
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四十代には貴重書を守ろう後世に伝えようという気持ちがあった。もの凄くあった。でも図書館にも公共機関にも全く相手にされず、五十代も後半になった。いまでは、ごめんよ守り切れなかったよ一緒に死のう、という戦争末期の日本のような心持ちになっている。（あべの古書店主人）
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奇書。自費出版。『ドグラマグラ』が、読了後に精神に異常をきたすと角川文庫では宣伝されたが、この本はシャレにならぬほどソレ。病院に入院した「私」と天使のの交流は事実であるのに「私」の心象は限りなく妄想。まったくヤバイ。（あべの古書店主人）
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ウチは差別本もヘイト本も置く。マルクスも聖書も置く。いかなる意見も尊重しないから、排除もしない。（あべの古書店主人）
ひとつの意見を尊重しつつ、まったく別の意見も尊重できる、その幅の広さ、好奇心の強さ、「真実」って何だろう、と問い続けることこそが、新潮ジャーナリズムの真髄だと、僕は思っています。(編集長T)
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古本屋を引き継いでまもない頃、タクシーで店の前に乗り付ける客が来た。身なりの良い老人であった。手帳にさらさらっとなにか書きとめ、ぴりっとページを破って「こういう本はないかね」と差し出した。〈いろっぽい本〉と書かれていた。（あべの古書店主人）
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滝ノ×かな？橋を渡ると廃墟があります。といってももう基礎の部分だけですが。石の階段などは残っていますね。戦前ここに秘密クラブがあったのですが、不審火で全焼しました。高級娼館だったという話もあります。精神を病んだ「客」が日本刀で、館にいた多数の人間を殺害して放火したとのオマケつき。
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仰天したのは、「あのパンフレット」が実在したことである。『長八の宿』のストーリーは創作であるとつげさんご自身が語っていたので、てっきりパンフレットもフィクションだと思い込んでいたのだ。女将さんから一部いただいたパンフレットは当店のお宝とする。（あべの古書店主人）
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趣味の本を、性的搾取物件だから焚書しろ、と要求する輩に、ではこれは問題ないのですか、と別の物件を楯にするのは悪手だと思う。それもダメです焚書します、と焼け野原が拡大するだけ。（あべの古書店主人）
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なんということか。安価な本を購入された老紳士が、紙幣を出したその釣り銭を「寄付金です、お店を続けてください」と置いてゆかれた！（あべの古書店主人）
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ウチにも「価値のある本（推定）」があるけど、売れないとどんどん憎くなってくる。店をたたむときには絶対に廃棄してやる。断裁か焚書か、とにかく後世には残さない。徳川幕府の絵入美麗肉筆文書なんかその筆頭。カウントダウンは始まっている。（あべの古書店主人）
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太田書店さんの出品、たまらんな。100円均一コーナー。「鈴木邸 春の探書会」、いよいよ明日から。（あべの古書店主人）
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「カタレプシー」とメモのある写真は着物の女性が空中浮遊しているように見える。その横に白衣の医師。これは催眠術なのだろうか？（あべの古書店主人）
心霊治療（催眠療法）を行った戦前の医師のアルバム。今から開くが、手が震えている。（あべの古書店主人）
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高寺彰彦『悪霊』。最も多く読み返した漫画。昔の人が手塚治虫の『新宝島』をまるで映画のようだと思ったように、自分はこの作品で初めて「漫画がまるで映画のように動く」と仰天した。さよなら平成。（あべの古書店主人）
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高齢ではあるがとても品の良い女将さんとつげ義春さんの交流は、この半世紀、ずっと続いていて、つげさんから「長八の宿」に送られてきた年賀状の数々を拝見することが出来た。（あべの古書店主人）
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経験上「いい店ですねえ」と話しかけてくる人ほど何も買わない。そして必ず「ありがとうございました」と慇懃に出てゆく。イヤな感じの店だと思ってくれていいし、この店嫌いなんですよ、と罵倒してくれてかまわないから何か買ってほしいです。（あべの古書店主人）
ゾロゾロと数人で入って来て、何も買わずにゾロゾロと帰って行く。「この店好きなんですよー」と言いながら店を出る、自称古本屋好き。（店員ゆ）
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昨日は来店者ゼロ。今日もゼロかとあきらめていたが、売り上げが出た。で、これで払っていった。当店は現金を歓迎します。（あべの古書店主人）
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俺が暮らすサイレントヒルは、時折りここはキャッスルロックかデリーかと思わせるような事件が起きる。80年代に入ってまもなく、家族全員が惨殺される無理心中があった。もう古い話だ。俺はとある講座でその事件にふれた。すると聴講していたご婦人が講義の終了後に話しかけてきた。「実はわたし→
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写真師が撮影したと思われる。朝比奈村の「骸骨病院」と聞いていたが、病院名は通称なのかもしれない。院内の写真一点が『浜岡町・閉町記念写真集』に掲載されていることが判った。（あべの古書店主人）
心霊治療（催眠療法）を行った戦前の医師のアルバム。今から開くが、手が震えている。（あべの古書店主人）
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買わないなら帰れといいたくなることもある。店の隅から隅までじっくり半日見ていって、何も買わずに出ていった奴。怒。何日かしてまた来店し、数分で十数万買った。図書館司書だった。過去にそんなことがあったので、暴言は吐かない。（あべの古書店主人）
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十月十日、火曜日、晴。定休日ですが開店しています。
戦争反対。理由があろうがなかろうが、正義��あろうがなかろうが、大義があろうがなかろうが、名目があろうがなかろうが、愛するもののためであってもなくても、いつでも、どこでも、いかなる戦争にも反対。窃盗も反対！（あべの古書店主人）
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適正価格が判らない本。
町の古本屋にはお手上げ。100円均一ワゴンに入れるのはためらう。（あべの古書店主人）
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小学生の女の子ふたりが、漢籍を一冊ずつ購入。100円均一なので、面白がって求めてくれたのだろう。少なくとも150年を経過した本だと言ったら仰天していた。もしかしたら将来は研究者となるかもしれないこどもたち。（あべの古書店主人）
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家畜系ライターとか、家畜系ミュージシャンと店員が言っているので、それは鬼畜系の間違いではないか？と問うたら、昨今の「商業ベースの使い捨てアーティスト」の謂いであった。（あべの古書店主人）
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【非常事態】突然ですが、新型コロナの感染爆発が怖いので、東京オリンピックが終了するまで店を閉めます。その後のお盆休みにも「帰省」の人たちの来店が予想されるので、たぶんしばらくは営業は再開しないと思います。その間、通信販売には対応するつもりではいます。（あべの古書店主人）
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ありがとうございます、タワー倒壊、解決しました。倒れたのはこの松本零士タワーです。もう一本、隣に幻魔大戦タワーが立っていたのですが、そちらは完全崩壊で、すべて床に散乱していました。（あべの古書店主人）
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開店しています。
当地は安倍川の伏流水が地下を流れているそうだ。そのためか古い家屋を解体するとこのような井戸がよく現れる。（あべの古書店主人）
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緊急。本日よりあべの古書店では疫病除けの「アマビエ」御札の販売をはじめました。古い和紙に刷られたもので状態もまちまちです、数に限りがありますのでお早めにお求めください。300円です。（あべの古書店主人）
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「いい本がありますね、楽しませてもらいました」と丁寧に挨拶してなにも買わずに帰る見物人より、「こんな本で二万円もぼったくりやがって、この店は古本臭えんだよ、暗いし」と悪態をつきながら買っていく客のほうがいい。（あべの古書店主人）
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骸骨病院は落合兼善の個人医院だと思っていたが、実際は医師や看護婦を何人も擁する総合病院だったようだ。兼善は吃音や夜尿症を催眠術でたちまち治療したと聞いている。（あべの古書店主人）
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（承前）我々が「エロじっちゃん」と愛称していた風流な老人も姿を見なくなって久しい。老人を知る古本屋ももう自分だけだ。同人誌・コミック系のエロとは異なるエロ劇画は絶滅寸前である。消えてしまってもよいが、自分がエロ劇画を〈いろっぽい本〉と思えるうちは店に置きたい。（あべの古書店主人）
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古本屋に初めて入りましたと言う少女。この店は何年やっているのですかときくので、「44年です、あなたの年齢の何倍も」と答えると、何倍なのか丁寧に暗算してくれた。お年玉で、初めての古本をお買い上げ。ありがとうございました。（あべの古書店主人）
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静岡駅前ゴールデン街地下街のガス爆発はあべの古書店先代夫婦の世界線も変えた。村松友視の『巴川』はこの事件が重要なプロットになっている。森達也の『スプーン』では超能力者がガス爆発事故に言及している。二冊とも在庫なし、当店では必ず売れる本。（あべの古書店主人）
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また定年退職後の郷土史ビギナー。あれはあるかこれはあるかと散々資料を出させて見散らかして、ありがとうと言って買わずに帰る。当店先代が、あるのにないと断っていたことが自分もよく判るようになってきた。
開店しています。（あべの古書店主人）
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松崎の港であがった地魚の刺身が実に美味しいし、天然温泉掛け流しの風呂はうぐっと熱くて実に気持ちがいいし（この風呂もつげ義春さんの『長八の宿』の絵とまったく同じだった）、つげさん案件を切り離したとしても最高点をつけたいと思いました。（あべの古書店主人）
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いま一番気になっている漫画家「篠原節」。温泉探訪からはじまり『ゲンセンカン主人』のような展開に。つげ義春ジェネリックとよんでかまわないか。1969年の作品なので、もちろんゲンセンカンが先。（あべの古書店主人）
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疫病退散「アマビエ」御札。老婦人が都会の知人たちに送るのだと十枚ほどまとめて買い求めていった。知人の会社でも感染者が出ていて、暗くなりがちな職場で多少でも笑える話題になれば、と話していた。見えないウィルスには効果がなくても見えない精神には効果がある。（あべの古書店主人）
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満州アヘンスクワッド。皇帝御一行のような若者たちが来店し、戦前の軍事や産業資料を多数買い求めていった。あんまりびっくりしたので、背広の写真を撮らせてもらった。許可はいただいております。（あべの古書店主人）
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この書を開いて最後のページまでたどりついた者が何人いるのだろうか。2002年刊行だからちょうど20年つんだままだった。機は熟した読もうと思うそばからこれは所有していることに意味がある玩物だからと悪魔か天使のささやき。明日は休みます。（あべの古書店主人）
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俺が好きなゴルゴの話は、ゴルゴのパソコンがウィルスに感染してしまったためにアメリカ政府がゴルゴに連絡がつかなくなってしまい、奥の手の「連絡したい」メッセージとして人工衛星一基を墜落させるヤツ。タイトルを覚えていなくて、アレが今無性に読みたい。（あべの古書店主人）
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パパと一緒の小学生女子が「イイねえ昔の本がいっぱいあって、イイお店」と言いながら店内を一周。何も買わずに出て行ったが、店主はヨシッと拳を握りしめた。（あべの古書店主人）
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命輝寺が金地院崇伝によって潰されたのだと知りまたまた衝撃。当地の丸山町には崇伝が住んだと伝わる屋敷跡がある。この春に撮影した画像を調べていたら、命輝のようなモノが写っていて更なる衝撃。
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昨日アルバムを郵便局で受け取った。送り主にお礼の電話をいれようと思っていたところに先方の女性から電話がかかってきた。ずいぶん昔になるが、彼女の夢に義父（医師）があらわれて「お前に力をやる」と言われたそうだ。（あべの古書店主人）
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（承前）先代に老人の事を問うたところ、老人は以前からのなじみの客で、いつもタクシーで乗り付けては車を待たせ、タイトルに「秘画」という文字が入ったような春画集などを両手一杯買ってゆくのだという。素性は地元では知られた会社のご隠居、戦前、遊廓の女性を身請けして細君にしたそうだ。
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洋書が読めないから洋書店に入ることもない、そういう輩が「本屋やめろ」とか言うのだろうな、なくなっても困らないから。だが、そういう読めない人のためにインテリアとしての本がある。ディスプレイにいかがでしょう、悪くはないと思います。100円。（あべの古書店主人）
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岡本綺堂の『江戸の残映』を読んでいたら、綺堂も「くだぎつね」を管に入った管狐だと解説していた。当地では「腐狐」と書き、腐（くだ）は、悪質な・たちの悪いの意で、人に取り憑く狐を総称し、目に見える実体はないと花井有年が随筆に残している。（あべの古書店主人）
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これは！だがなぜワークマンの結界に？祝福というより、むしろ奴隷状態から逃げられない的なにかでは？ヤバい感じだ。（あべの古書店主人）
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ここは静岡市内では大きな書店だった。一昨年に閉店し、後に100円ショップが入った。どうして店内のこの壁面ディスプレイがいまも残っているのか、謎。（あべの古書店主人）
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この方面に詳しい識者の解説がほしいところ。
①池上遼一さん
②つげ義春さん
③あべの古書店主人
④西伊豆松崎、山光荘正面玄関
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洋書が読めないから洋書店に入ることもない、そういう輩が「本屋やめろ」とか言うのだろうな、なくなっても困らないから。だが、そういう読めない人のためにインテリアとしての本がある。
ディスプレイにいかがですか、この本。かわいいですよ、100円。（あべの古書店主人）
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今日、あと20分で閉店（廃業）する戸田書店城北店で最後の講書をした。古本を売って生活する僕は、自分のための本は必ず新刊書店で買うようにしてきた。家計を圧迫するきめごとだったが、どうにか守ってこられた。それも戸田書店城北店という「町の本屋」があったおかげだ。（あべの古書店主人）
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先代（父）が帳場に座っていた頃、中学生男子が大川周明の著書を買い求めた。店主は、その本の著者は戦争犯罪者として告発された、もし家の人に何か言われたら、そのままの価格で買い戻すからと少年に告げた。古本は戻っては来なかった。→
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（承前）当時、ヘアヌードのブームだったので、その類の写真集を出したが首を振る。女性タレントのソフトなヌード写真集にも首を振る。自販機本にも官能小説にも海外ポルノ文庫にも首を振る。老人が買っていったのは、もう読み手が少なくなった古い「好色文学」数冊だった。
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それから四半世紀、あべの古書店の帳場に私が座るようになったある日、一見の客が災害や都市復興関連の資料をドサッと買った。私の父と大川周明について短い会話をした中学生は研究者になっていた。
本年もよろしくお願いいたします。（あべの古書店主人）
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以前の演劇仲間が久しぶりに訪ねてきてチラシを置いていった。焼津小泉八雲記念館の企画に関わっているのだと。
「世紀末を生きたイギリス幻想文学作家たち」展は7月17日迄。入館料は無料なんだな。（あべの古書店主人）
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先ほど来店した老人は「天地真理が表紙の雑誌や歌本」はないかときく。内容はなんでもよいのである、半世紀近く前の自分の記憶に結びつけばそれでよし。ある。あるが買わない。安価ではないことより、「ある」ことで安心したのだろう。（あべの古書店主人）
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閉店間際、フランス人が入ってきた。三ヶ月東京に滞在し、来週帰国するそうだ。今日は芹沢銈介美術館を訪れから静岡浅間神社に参詣、その帰り道に当店を見つけた。スマホで画像を出して、この本はありませんか、と言う。『工藝』。京都の古書店で見たけれど、高くて買わなかったことを悔やんでいると。
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小学生たちが校外授業でインタビューに来て、引率の先生がその様子を写真に撮っていった。店主の背後のコレが確実に写り込んでいる。（あべの古書店主人）
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さくらももこは怨嗟と業を背負った黒い人だったと聞いている。「ガロ」での漫画デビューを目ざしていたのに、どういうわけか「りぼん」で華々しくスタートを切ってしまったとも。彼女のエッセイ群は裏郷土史として読み込まれてもいいかも。（あべの古書店主人）
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人文書院さんならば判るはず。桑原天然の門人の岸本一念が大正二年に配布した冊子のコピー。一念は静岡市で心霊治療（精神霊動）院を開いていたが、同院は昭和19年6月19日の大空襲の際、焼夷弾の直撃をうけて焼失した。（あべの古書店主人）
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二回のワクチン接種を済ませたお年寄りたちがマスクなしでのびのびと闊歩しはじめている。これは未接種の若い世代に危険な事なのでは？ウチも来店者にマスク着用をお願いしているが、高齢者はもう聞き入れなくなっている。（あべの古書店主人）
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とんでもなく貴重な写真群なので、これは早く返却しなければ、とその事を彼女に連絡しようと思っていた。察したかのように彼女のほうから「そちらで持っていてください」と言う。この勘が医師から与えられた力なのだろうか？（あべの古書店主人）
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静岡県の「新県立中央図書館」は9階建てで200万冊が蔵書可能、80万冊を閲覧できてテラスからは富士山を遥拝。バベルの図書館か。それより新しい蔵書目録をはよ。何か出せない理由でも？焚書とかしました？（あべの古書店主人）
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均一本ワゴンにコーヒー飲料が撒かれる直前、二人の中国系アメリカ人が長いこと本を選んでいた。お嬢さんたちは今では読む人が少なくなった近代日本文学を数冊買ってくれた。1月に帰国するのでそれからじっくり読むと言っていた。汚される前でよかった。（あべの古書店主人）
怒。何者かが百円均一ワゴンにコーヒー飲料をぶちまけていった。一瞬にして50冊ほどの古書が廃棄処分。白昼堂々路上での犯行。全力で呪詛する！（あべの古書店主人）
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店の前の百円均一コーナーを整理していたら、「一冊もらっていきますよ」とご老人。「袋に入れましょう」「このままで結構です」。渡されたコインがこれだった。（あべの古書店主人）
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戦後占領下の静岡にアメリカはCIE図書館を設置する。ここの米人司書は上級の職員で、出入りしていた渡辺茂男をスカウトし、アメリカで図書館学をまなんだ渡辺は戦後日本の図書館活動を担うがその裏にはアメリカの…。というのが当地での伝説。（あべの古書店主人）
第二次世界大戦中にアメリカの図書館司書たちが行った対外情報活動をあれこれ調べて、個人的にちょっと面白くなってきている。戦後のアメリカの図書館サービスの発展に、こういう情報戦をやっていた司書たちが貢献したのかと思うと、ちょっと感じ入るところがある。
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前からずっとずっと行ってみたかった「志太温泉」に宿泊した。ここは辻潤が長期療養した温泉（萩原朔太郎ら友人たちが、辻潤のアル中を見るに見かねて、皆で金を出し合い強制的に行かせた）。湯質は塩分が強く、顔を洗うと唇に塩辛い。建物は重要文化財に指定されている。（あべの古書店主人）
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こどもの時、アフリカの少年が一週間前に発行された少年マガジンを読んでいるとはどういう魔法かと驚愕したのである。ところが今になって確認してみると、手に持っているのは前年に出た号だった。半世紀抱えた謎が残念なかたちで解けた。（あべの古書店主人）
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それで今現在、大川周明の著作は何冊くらい在庫しているかというと。ウチの仕入れは店への持ち込みだけなので、当地の住民は比較的、大川周明を読むほうなのでは。（あべの古書店主人）
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立ち寄ったのはプリンが人気の喫茶店だった。こどもの頃に食べた静岡七間町の「扇屋」のプリンを思い出した。（鈴木大治）
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ウチにあることをどうして知ったのですかとフランス人にきいた。偶然だった。たまたま通りがかった古本屋を見て、もしかしたらあるかもしれないと思ったそうだ。引き寄せる者は引き寄せるのが古本の暗い細道である。静岡で売れなかった芹沢銈介ゆかりの本は、海の向こうへ行く。（あべの古書店主人）
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もしもこどものために絵本を買い求めるなら、古本で買わずに新刊書店で買ってほしいと願う。自分は幼いこどもには古本ではなくて新しいインクや紙の匂いのする新刊書を楽しんでほしいと思う。こどもは本をぼろぼろにしてしまうから古本でいいと考える親は、いつか過ちに気づく。（あべの古書店主人）
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在庫紙クズの間から出てきた「帯」の破片。この惹句、どういう本だったのかとても気になる。書名も著者も判らない。（あべの古書店主人）
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「40年前と同じだ」と。老婆の記憶が正しければ事件は1941年に起きた。一家7人惨殺事件はそれよりも更に42年前のことだ。サイレントヒルでは40数年ごとに極めてよく似た異常な事件が起きていることになる。もう次の事件が起こる期日は来ているようだ。もう一度、図書館廃棄本を読むことにする。
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今回の大規模停電は静岡市の葵区限定（しかし全域）の特殊なものだった。真夜中に落ちたのでたいがいの住人は夜が明けて起きてから異変に気づいた。電力会社も原因がつかめていない、復旧のめどがまったくたっていないという話が流れた。テレビが使えない、ネットを見ようにも携帯電話がつながらない→
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一月三日、水曜日、晴。開店しています。
戦争反対。理由があろうがなかろうが、正義があろうがなかろうが、大義があろうがなかろうが、名目があろうがなかろうが、愛するもののためであってもなくても、いつでも、どこでも、いかなる戦争にも反対。 殺すな！！！（あべの古書店主人）
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五十年前のガムの包み紙を店先に置いたら、誰かが持っていってしまった。それがショックで店をやめてしまったら、店主は客から責められるだろうか。たとえゴミを万引きしても窃盗は犯罪で、それが甚大な結果をもたらすとは盗人は思わない。窃盗反対、理由があろうとなかろうと。（あべの古書店主人）
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聞いておけばよかったと思うばかり。静岡の古本屋の松尾書店の主人は、戦前の朝鮮で霊術と関わり、帰国後山伏の修行をして、それから古本屋になった。めちゃくちゃだと本気にしなかったことを苦々しく思う。（あべの古書店主人）
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古本カフェならぬ古本おでん屋、これはありえない話ではない。昔々、静岡の貸本屋はたいていおでん屋を兼ねていた���子どもたちは料金を払ってマンガ本を一冊借り、おでんを食べながら読み終える。それを返してまたもう一冊借りて家に帰るのである。（あべの古書店主人）
マジでこれ言っちゃうと炎上しちゃうかもしんないけど、おでんはウチの母の作ったやつが宇宙一おいしいんですよ。正真正銘の静岡おでん、ソウルフードってそういうものだら。
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